1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02041099
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
友枝 啓泰 国立民族学博物館, 第4研究部, 教授 (40008636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ROSAS Washin 国立クスコ大学, 人類学部, 助手
ESPINOZA Hec 国立クスコ大学, 人類学部, 助手
MILLONES Lui 国立サンマルコス大学, 歴史・社会科学部, 教授
FLORES Ochoa 国立クスコ大学, 人類学部, 教授
加藤 隆浩 関西外国語大学, 外国語学部, 講師
木村 秀雄 亜細亜大学, 経済学部, 助教授 (10153206)
藤井 龍彦 国立民族学博物館, 第4研究部, 助教授 (80045260)
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Keywords | 中央アンデス / 地方都市 / クスコ / 都市移住 / マ-ケット / 民衆カトリシズム / 治療呪術 / 聖女崇拝 |
Research Abstract |
平成2年度に提出した計画したがい、3年計画の第1次として、中央アンデス南部の高地都市クスコと、中部海岸の小都市カンタにおいて調査を実施した。その成果を「計画」に対応させて記すと以下の通りである。 歴史 1.1952年の大地震を契機とするクスコ市の変容:(1)白人オリガルキ-の解体、(2)周辺農村地帯からの人口流入、(3)海岸部を含む他県からの人口流入、に起因する都市住民の意識・行動様式の多様化と階層区分の弱体化。2.地方主義とインカニズム:(1)中央集権化に対するクスコ地方主義の高揚と、(2)異質化した住民意識の統合に作用する、都市住民の歴史的アイデンティティ-としての「インガ帝国」。 社会 1.農民の都市移住への経路:都市ー農村の直接的な関連よりも、他地域への季節労働・出稼ぎの経験が、周辺農民の都市クスコへの移住・定着を進行させる。2.他県移住者と集団化:(1)地方都市クスコの排他性、(2)同県出身者の相互扶助の必要性、に起因する移住定着者の集団形成への指向。 経済 1.クスコの市場における女性活動:女性の社会的ネットワ-クによって維持されるクスコの市場経済。 宗教 1.クスコの民衆カトリシズム:(1)農村からの移住、(2)都市環境への農民信仰の適応、としての聖十字架の祝日の興隆。2.クスコ市の民間医療と呪術:(1)民衆カトリシズムによって正当化され、かつ(2)都市住民意識に適応したものとしての、農村伝統の医療および呪術の盛行。3.海岸小都市の聖ロサ崇拝:従来指摘されてきた地母神と聖母マリアの習合のみならず、聖女崇拝一般に潜在的な先スペイン要素の存在。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Tomodeda,Hiroyasu: "El Taki Onqoy y los Ritos AndinosーーComentarios a la Ponencia del Alberto Pendola"
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[Publications] 木村 秀雄: "Principios o Modos?" 亜細亜大学経済学紀要. 15(3).
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[Publications] 木村 秀雄: "ペル-高地農民の生活と文化" 地理. (1991)
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[Publications] 加藤 隆浩: "Una metafora:el Pishtaco" Cuadernos Canela. Vol.2. (1991)
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[Publications] 加藤 隆浩: "アンデス世界のピシュタコ:村落と都市の媒介者" 南山大学人類学研究所紀要. 第4号.