1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02042008
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
重松 峻夫 福岡大学, 医学部, 教授 (60078756)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神代 正道 久留米大学, 医学部, 教授 (90080580)
桜井 幹己 大阪市立大学, 医学部, 教授 (90028316)
朴 亨鐘 仁濟大学校, 医科大学, 教授
金 勇一 ソウル大学, 医科大学, 教授
安 允玉 ソウル大学, 医科大学, 助教授
李 孝錫 ソウル大学, 医科大学, 助教授
金 丁竜 ソウル大学, 医科大学, 教授
三苫 むつ子 福岡大学, 医学部, 助手 (90090737)
古野 純典 防衛医科大学校, 教授 (70128015)
辺 秀俊 共和病院, 外科, 部長
津熊 秀明 大阪府立成人病センター, 調査部, 係長
日山 與彦 大阪府立成人病センター, 調査部, 主幹
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Keywords | 肝がん / B型肝炎ウィルス / C型肝炎ウィルス / 韓国人移民 / 韓国 / 疫学 / 病理学 / 飲酒 |
Research Abstract |
在日韓国人における肝がんリスクの著明な高まりの原因を明らかにすることを主要な目的として、次のような調査研究を実施した。 1. 福岡県在日韓国人及び韓国韓国人のライフスタイル調査。 福岡での調査は1988年より開始していたものである。1987年末現在30〜69歳の在日居留民団福岡県支部登録者数約6000名に対して3回にわたる郵送調査を行い1990年までに約2800名から回答が得られた(回答率49%)。一世、二世の別に喫煙、飲酒、輸血歴等について日本人、韓国韓国人のデ-タと比較検討する予定である。なお、韓国における調査は現1990年より開始した。 2.プサン地区における肝がん症例対照研究。 韓国内の肝がん罹患率調査の結果はプサン地区が高率地域であることが判明したので、先にソウル地区で実施した肝がんの症例対照研究と同じ手法を用いて、本研究を開始した。C型肝炎ウィルスについても検討する予定である。目標症例数及び対照数はそれぞれ200及び400である。 3. 血清疫学的研究。 福岡在日韓国人及び韓国韓国人の一般健康成人についてC型肝炎ウィルス抗体を測定した(ELISA法)。在日韓国人の陽性率は、男性で4.8%(3/63)、女性で13.3%(6/45)であり、韓国韓国人では男性2.2%(10/455)、女性1.6%(6/366)と一般日本人より高率であった。韓国肝がん症例での陽性率は20%で日本の症例に比べ著しく低率であった。在日韓国人については例数を増すべく調査を継続している。 4.病理学的比較研究。 血清HBsーAg陽性の肝細胞がんについてHBsーAg陽性細胞の出現率を日韓両国で比較した。がん組織中の出現率は韓国症例で高率であり、韓国症例ではB型肝炎ウィルスの関与がより強いと考えられた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Shiro Shinohara et al: "Cancer and other Causes of death among koreans in Fukuoka,Japan,1976ー1986" Jpn J Cancer Res. 81. 866-870 (1990)
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[Publications] 日山 與彦 他: "肝がんと日常生活習慣に関する研究" 癌の臨床. 36. 249-256 (1990)
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[Publications] Yoonーok Ahn et al: "Incidence rate of hepatitis B:Results of a record linkage study among healthy korean males," J kor Med Sci. 5. (1990)
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[Publications] Hyoーsuku Lee et al: "Etiology and outcome of acute viral hepatitis in Korean adults." J.Kor Med Sci. 5. 149- (1990)
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[Publications] 神代 正道 他: "肝細胞癌の前癌病変" KARKINOS. 3. 481-486 (1990)
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[Publications] 桜井 幹己 他: "在日韓国朝鮮人と日本人の肝癌に及ぼすB型肝炎と飲酒の影響に関する組織学的検討" 平成元年度特定疾患調査研究結果報告書. 21-22 (1990)