1990 Fiscal Year Annual Research Report
軽水炉炉内構造材料の照射誘起応力腐食割れに関する研究
Project/Area Number |
02044012
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
庄子 哲雄 東北大学, 工学部, 教授 (80091700)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
STEWART J. 東北大学, 工学部, 学振外国人特別研究員
坂 真澄 東北大学, 工学部, 助教授 (20158918)
HWANG I.S. マサチューセッツ工科大学, 原子力工学科, 助手
KOHSE G.E. マサチューセッツ工科大学, 原子炉実験所, 助手
HARLING O.K. マサチューセッツ工科大学, 原子炉実験所, 教授
BALLINGER R. マサチューセッツ工科大学, 材料科学科, 助教授
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Keywords | 照射誘起応力腐食割れ / 照射誘起偏析 / 低ひずみ速度 / 不純物 / 高温高圧水 / 中性子照射 / γ線照射 |
Research Abstract |
軽水炉の炉内構造物あるいは未来型の核融合炉などにおいて、高速中性子及びγ線の照射下で、水環境に爆される条件が少なくない。このような条件下で、材料の質的変化及び環境の質的変化を伴った条件下での応力腐食割れ挙動、すなわち照射誘起応力腐食割れが大きな関心を向けられている。本年度は、対象材料として市販級のオ-ステナイトステンレス鋼304鋼及びその極低炭素材、極低不純物材、さらには、SUS316及び347材について、高温高圧水中(288℃、8ppmD.O)においてひずみ速度1.33×10^<ー6> 1/Sの条件下で低ひずみ速度試験を実施し、割れ感受性について評価した。なお、ここで採用した材料と同材は、現在MITRにおいて照射中であり、本年の結果は、参照デ-タ又は比較デ-タとなる。得られた結果を列挙すれば、以下の通りとなる。 (1) 溶体化条件下においては、低炭素あるいは極低炭素、極低不純物材は、粒内応力腐食割れ感受性が高くなる。 (2) 650℃×50hrの鋭敏化熱処理条件下では、高炭素材料、すなわちEPR試験で高い再活性化率を示した材料など、割れ感受性が高い。 (3)鋭敏化材に、さらに850℃×1hr及び10hrの焼戻し熱処理を加えた場合には、SUS316L及びSUS347L材は、粒内割れ感受性を示すようになる。 (4)焼戻し熱処理条件下における粒界応力腐食割れ感受性は、材料中のSi、P及びSに大きく影響され、感受性をSi+10(P+S)の形で表示できる事を示した。 (5) 粒界におけるこれらの不純物の偏析の検知のための電気化学的計測装置の設計を完了し、製作に入る。これは次年度MITRにおいて照射材について計測する。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Shoji,K.Yamaki,R.G.Ballinger,I.S.Hwang: "Grain boundary Segregation and Intergranular Stress Corrosion Cracking Susceptibility of Austenitic Stainless Steels in High Temperature Water" 5th International Symposium on Environmental Degradation of Materials in Nuclear Power Systems. (1991)
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[Publications] 庄子 哲雄、八巻 健一、林 慎一郎: "オ-ステナイト系ステンレス鋼SUS304の粒界応力腐食割れ感受性に及ぼす粒界偏析の影響" シンポジウム講演論文集“破壊と新技術" 日本機械学会. No.900ー50. (1990)
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[Publications] 庄子 哲雄、吉田 謙一、森 聡: "高温水中におけるNi基合金の応力腐食割れに関する研究" シンポジウム講演論文集“破壊と新技術" 日本機械学会. No.900ー50. (1990)