1990 Fiscal Year Annual Research Report
大強度 ミュオンビ-ムによるミュオン核融合(μcf)の研究
Project/Area Number |
02044035
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
永嶺 謙忠 東京大学, 理学部, 教授 (50010947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JONES S.E. ブリガムヤング大学, 教授
MALTRUD H.R. ロスアラモス国立研究所, 研究員
DAVIES J. バーミンガム大学, 教授
POUTISSOU J. トライアル研究所, 教授
WILLIAMS G. ラザフォード研究所, 研究員
松崎 禎一郎 理化学研究所, 金属物理, 研究員
三宅 康博 東京大学, 理学部, 助手 (80209882)
上村 正康 九州大学, 理学部, 助教授 (10037210)
岩崎 雅彦 東京大学, 理学部, 助手 (60183745)
霜越 文夫 東京大学, 理学部, 助手 (00013409)
鳥養 映子 山梨大学, 工学部, 助教授 (20188832)
西山 樟生 東京大学, 理学部, 助手 (50164611)
坂元 眞一 東京大学, 理学部, 助手 (50215646)
石田 勝彦 理化学研究所, 金属物理, 研究員
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Keywords | ミュオン / 核融合 / 移行反応 / ミュオン原子 / ミュオン分子 / 超電導機器 |
Research Abstract |
今年度のミュオン核融合実験研究は、7月にカナダのトライアムフ研究所において、東京大学グル-プが日加事業として設置した超電導ミュオンチャンネルを用いて行なわれた。この実験には永嶺・石田・坂元が参加した。今回は、ミュオン核融合現象において、常に問題となる、水素同位体核のミュオン原子から徴量He不純物への移行反応のメカニズムを調べることに主眼をおいた。特に(dμ)原子からの2.0KeVX線と(Heμ)原子及び(dHeμ)分子からのX線を全て測定する初めての実験となった。結果は、(dμ)原子の基底状態ができてから(dHcμ)分子ができて(Heμ)原子に変化するという移行反応の本質を初めて明らかにした。 またミュオン核融合に行なわれる負ミュオンビ-ムの性能向上のためのビ-ム調整と偏極度測定、バッグラウンド低減のための努力が、払われた(西山・鳥養)。 またパルス状ミュオンの計測方法に不可欠な崩壊電子測定回路糸の開発を行った。これまで中間子センタ-が開発したものをさらに向上させるため、より強い強度のパルス陽子をだせるように、ラザフォ-ド研究所において調査検討をおこなった(霜越)。ミュオン核融合理論のうち、先の(dHeμ)分子の理論に関する研究を複素回転座標法という新しい方法で進める研究を日米協力にてスタ-トさせた。(上村)。 将来のμcf実験研究に関する国際的な協議がロスアラモス研究所(米)とラザフォ-ド研究所(英)とでもたれ、これまでの研究に実績をもつ我々が招待を受け参加し、招待講演及び会議座長を受け持った(永嶺・石田)。
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[Publications] K.Nagamine: "SLOWμ^+ and μ^ー Beam Production next Generation of Muon Science" Proceedings of the 18th INS International on Physics with HighーIntensity Hadron Accelerators. 79 (1990)
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[Publications] K.Nagamine T.Matsuzaki K.Ishida: "“XーRay Observation of α ー Sticking Pheniomena in Muon Catalyzed Fusion for High Density DーT Mixture with High T_2 Concentration" Proceedings of an International Symposim on Muon Catalyzed Fusion CFー89,oxford. RAL90ー022. 27
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[Publications] F.Shimokoshi: "Development of a multistop TDC using a shift register for muon decay measurements in a pulsed beam" Nuclear Instruments and Methods in Physics Research. A297. 103-110 (1990)
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[Publications] K.Ishida T.Matsuzaki K.Nagamine: "Surfsce Muon Production in Medium Energy Ion Reaction at RIKEN" Hyperfine Interactions.
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[Publications] K.Ishida T.Matsuzaki K.Nagamine: "A Learge Solid Angle Surface Muon Channel Using Axially Symmeteic Magnetic Field" Submitted to Nuclear Instruments and Methods.