1990 Fiscal Year Annual Research Report
超高真空中での表面活性化による機能性材料のインタ-コネクションに関する研究
| Project/Area Number |
02044039
|
|---|
| Research Institution | The University of Tokyo |
|---|
Principal Investigator |
須賀 唯知 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (40175401)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DREIER G. マックスプランク金属材料研究所, 助手
SCHRAMMEL C. マックスプランク金属材料研究所, 助手
GIBBESCH B. マックスプランク金属材料研究所, 研究員
SCHMAUDER S. マックスプランク金属材料研究所, 研究員
MADER W. マックスプランク金属材料研究所, 主任研究員
ELSSNER G. マックスプランク金属材料研究所, 主任研究員
RUHELE M. マックスプランク金属材料研究所, 主幹研究員
FICSHMEISTER マックスプランク金属材料研究所, 所長
石田 洋一 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (60013108)
宮沢 薫一 東京大学, 工学部, 講師 (60182010)
高橋 裕 東京大学, 工学部, 助手 (10216765)
|
|---|
| Keywords | インタ-コネクション / 接合 / 機能性材料 / 超高真空 / 界面 / 高分解能電子顕微鏡観察 / 常温接合 / セラミックス |
|---|
| Research Abstract |
本共同研究は、異種材料表面をイオン衝撃により清浄化し、超高真空中で接合することにより、従来不可能であった異種機能性材料間のインタ-コネクションを形成する手法を確立することを目的としている。
本年度は、研究分担者の高橋と、研究協力者の伊藤をマックスプランク金属研究所へ派遣し、アルミニウム、窒化けい素の常温接合の共同実験を行なった。作成した接合試料は日本側へ持ち帰り、その接合界面の高分解能電子顕微鏡観察およびEDX分析を行なった。また、日本側の接合装置で同等の試料を作成し、両者の比較から、接合条件と接合界面構造・界面強度の関連について検討した。その結果、アルミニウム接合体においては、その接合界面構造は、超高真空中の残留ガスの存在の有無によって大きく異なり、水分の残留下ではアモルファスの中間層が存在すること、常温であってもこの層内で何らかの緩和過程が生じていること、しかし、このアモルファスの存在はマクロな界面強度には顕著な影響は与えないことなどが明かとなった。また、窒化けい素とアルミの接合では、界面には、同様のアモルファス層が生成するが、これは窒化けい素側とアルミ側とではその組成がおそらく異なること、そのために、表面へのイオン衝撃の量がある段階を越えると接合は却って困難になることなどが判明した。
またこれと平行して、界面強度の解析プログラムの開発を進めた。これは、基本的には、界面の破壊靭性を求めるものであるが、従来の破壊力学に加えて分子動力学的手法を取り込んだ。これに関して、研究分担者のElssnerをマックスプランク研から招聘し、共同開発に当たった。
|
-
[Publications] 須賀 唯知,高橋 裕,高木 秀樹,石田 洋一,G.Elssner,B.Gibbesch,板東 義雄: "「常温超高真空中で作製したAl/Al接合界面の透過電子顕微鏡観察」" 日本金属学会誌. 54. 741-742 (1990)
-
[Publications] 高橋 裕,須賀 唯知: "「蒸着法によるYBa_2Cu_3O_<7ーx>超伝導体/金属の低抵抗接続」" 日本セラミックス協会学術論文誌. 印刷中.
-
[Publications] 高木 秀樹,高橋 裕,須賀 唯知,板東 義雄: "「Al/SiおよびAl/Si_3N_4常温接合界面の高分解能電子顕微鏡観察」" 日本金属学会誌. 投稿中.
-
[Publications] 高木 秀樹,高橋 裕,須賀 唯知,G.Elssner,B.Gibbesch,板東 義雄: "「Al/Al常温接合における接合環境の機械的,組織的および電気的特性に及ぼす影響」" 日本金属学会誌. 投稿予定.
