1990 Fiscal Year Annual Research Report
中性子および陽子のスピン依存構造関数の測定(偏極重陽子、陽子標的の開発と建設)
Project/Area Number |
02044065
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
堀川 直顕 名古屋大学, 理学部, 助教授 (70022697)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NIINIKOSKI T ヨーロッパ共同原子核研究所, 研究員
TRENTALANGE ステフエン カリフォルニア大学, 研究員
IGO George カリフォルニア大学, 教授
沢田 昭二 名古屋大学, 理学部, 教授 (50022546)
安野 愈 名古屋大学, 理学部, 教授 (30022544)
森 邦和 名戸屋大学, 医療技術短期大学部, 教授 (70022663)
長谷川 武夫 宮崎大学, 工学部, 教授 (70025386)
石元 茂 高エネルギー物理学研究所, 助手 (50141974)
岩田 高広 名古屋大学, 理学部, 助手 (70211761)
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Keywords | 核子のスピン構造 / 偏極標的 / 核磁気共鳴 / マイクロ波 / 希釈冷却器 |
Research Abstract |
本年度の研究の主体はCERNに於ける実験の為の準備研究であった。 (1)偏極度測定用核磁気共鳴のコンピュ-タプログラムの開発:NMRプログラム開発の要点は、(1)標的にゼットした10個のNMRヘッド信号を信時に取込む、(2)その信号から、各部の偏極度を計算する、(3)得た偏極度をセントラルコンピュ-タに転送する、を骨子とする。如何に精度よく偏極度を算出し、如何に早く情報処理するかを指導原理としてプログラムを書き、実験に入る体制が出来た。 (2)マイクロ波系の開発 :標的のスピン偏極にマイクロ波を使う。一対の標的(一個が5cmφ X 60cm長)を互に逆向きに偏極させるためには、周波数の異なる一対のマイクロ波系が必要である。偏極の最適周波数を探し、出力変化をコンピュ-タで制御するため、マイクロ波発振管電源をコンピュ-タ制御出来するものを製作し、二本の発振管をパソコンで制御し、デ-タを主正算機との間で転送、帰還させるシステムを完成した。 (3)クライオスタットおよび真空排気系の整備: 偏極標的のためには、極低温(数十mK)と強力磁石(2.5T)が必要である。0.2Kで2ワットの冷却力をもつクライオスタット、および30cmφで220cmの長さの超伝導磁石用のクライオスタットが必要である。これらを整備し、とりわけ真空系は巨大な排気系を真空漏れのないように設置しなければならす、日本グル-プがこれに参加した。 (4)粒子測定器の整備:散乱粒子検出用チェンバ-の整備の一環で、UCLAグル-プとともにワイヤ-チェンバ-のテスト、チェックを行なった。 (5)偏極標的の基礎実験として、NMR回路の開発研究、標的試料の開発、デ-タ収集法の開発を行なった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] A.Rijllart: "Instrumentation for the twoーlit椅re polarized tareget of the SMC Na47 experiment" Proc.of 9th Int.Syme.on High Energy Spin Physics To be published.
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[Publications] S.Ishimoto: "Computer controlled microwave system for CERNーSMC polarized target" Proc.of 9th Int.Symp.on High Eigh Spin Physics To be published.
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[Publications] S.Sakanaka: "High speed NMR data taking system with a personal computer for high energy physics target" Review of Scientific Instrument Submitted.
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[Publications] 堀川 直顕: "陽子スピンの謎" パリティ-.