1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02044155
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
中村 宏樹 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (10010935)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LEVINE R.D. ヘブライ大学, フリッツ・ハーバー分子動力学研究センター, 教授
大峰 巌 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (60146719)
諸熊 奎治 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (40111083)
井口 洋夫 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 所長 (00100826)
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Keywords | 化学反応動力学 / 不可逆緩和過程 / 射影演算子法 / ポテンシャルエネルギ-曲面 / 分子の光解離 / 一般化変分原理 / 時間依存シュレディンガ-方程式 / 溶液内反応 |
Research Abstract |
I.共同研究の実施 「化学反応動力学の理論的手法の開発」の共同研究を行う為、分子研助手染田清彦がヘブライ大学に赴いた。多数の運動自由度を有する化学反応動力学過程を記述する理論的手法を微視的な第一原理から作り上げる事を目的とした。量子力学的演算子に対する減衰理論は森によって定式化されているが、これを波動関係に適用し、波動関数が満すランジュバン方程式を導出した。これに基づいて、不可逆緩和過程を記述する波動関数の減衰理論及び波動関数の確率過程の定式化を行った。又、分子研の中村宏樹は同研究所を訪れたSoreq原子力研のBaer教授と「化学反応に対する一般化変分原理の応用」に関して共同研究を行い論文を執筆した。更に、「ポテンシャルエネルギ-曲面と反応性」に関する共同研究を行う為、基礎化学研究所・主任研究員の山下晃一がヘブライ大学及びテクニオンに赴いた。時間依存シュレ-ディンガ-方程式の新しい数値解法の開発(ヘブライ大学)及び共鳴状態時間発展の複素回転座標法による解析(テクニオン)を目的とした。前者については、グリッド法、高速フ-リエ変換法及びペリメトリック座標系を用いた新しいプログラム・コ-ドを開発した。後者については、今後モデル系で具体的検討を行う。 II.日・イスラエル協力に関する調査・討議 分子研の井口所長がアカデミ-会長Jortner教授、ヘブライ大学副学長Haas教授及び同大学のLevine教授と日・イ協力について副広い討議を行った。長期的視野での協力の必要性を認識しあった。分子研花崎教授は主にHaas教授と今後の実験研究における協力について具体的に討議を行った。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.Bear and H.Nakamura: "Variational principles for reactive collisions based on the generalized Lagrange multiplier method" J.Chem.Phys.
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[Publications] 染田 清彦及びR.D.Levine: "波動関数が満たすランジュバン型方程式ー緩和過程および確率過程の量子論" 化学反応討論会(1992.6).