1991 Fiscal Year Annual Research Report
日本と中国の急傾斜地における土地利用と果樹栽培に関する比較研究
Project/Area Number |
02045028
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
門屋 一臣 愛媛大学, 農学部, 教授 (90036294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曹 明 西南農業大学, 園芸系, 講師
閻 玉章 西南農業大学, 園芸系, 副教授
李 道高 西南農業大学, 園芸系, 教授
近泉 惣次郎 愛媛大学, 農学部, 助手 (90116955)
天野 勝司 愛媛大学, 農学部, 助手 (70116903)
日野 昭 愛媛大学, 農学部, 助手 (10036353)
秋好 広明 愛媛大学, 農学部, 助手 (00036352)
渡部 潤一郎 愛媛大学, 農学部, 助教授 (10036311)
水谷 房雄 愛媛大学, 農学部, 助教授 (20026595)
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Keywords | 果樹 / 急傾斜地 / 果実の成熟生理 / 非クリマクテリック性 / カンキツの果皮障害 / ブドウの整枝法 / キウイフル-ツの台木 / 果樹のウイルス病 |
Research Abstract |
本年度は西南農業大学側から李道高教授及び曹明講師を招き、急傾斜地果樹園を案内するとともに愛媛大学の研究分担者と意見交換をした。一方愛媛大学側からは水谷房雄助教授、日野昭助手、天野勝司助手、近泉惣次郎助手を西南農業大学に派遣し、急傾斜地柑橘園の実態調査を行なうとともに、柑橘種子、及びモモ種子の収集を行なった。また、昨年度に引続きセミナ-を開催して、研究課題に関する意見交換をした(門屋一臣、及び研究分担者全員参加)。 セミナ-での基調講演要旨は以下のとおりである。 1 果樹における植物ホルモンの働きについての研究成果を報告した。とくに、果実の成熟及び貯蔵に関する研究成果を詳しく説明した。柑橘は成熟にさいして非クリマクテリック型を示す典型的な果実であるが、これに、果皮のフラベド内に存在する精油成分が関与している可能性を指摘した(水谷房雄)。2 日本ではブドウは伝統的に棚仕立てで栽培されてきており、施設栽培でもこの方法が採用されている。しかし、施設の空間を最大限に利用するための仕立て方の研究はほとんどされていない。そこで、従来の棚仕立ての主枝を下におろし、結果枝を垂直方向に伸ばす仕立て方に変化させたところ、単位面積当り主枝数を増加させることができ、その分増吸につながることが判明した。また作業面でも向上することを紹介した(日野昭)。3 キウイ-フル-ツは耐乾性も耐水性もいずれも弱い。従って、そのような耐性を備えた台木の選抜が望まれる。そこで、異なる台木(マタタビ、サルナシ、キウイ-フル-ツ)に接き木したキウイ-フル-ツ樹の光合成特性や耐水性、耐乾性についての研究結果を発表した。また、日本におけるキウイ-フル-ツ栽培上の諸問題についても紹介した(天野勝司)。4 柑橘果実の果皮障害の発生メカニズムについてこれまでの研究成果を紹介するとともにその防止策について報告した(近泉惣次郎)。 5 四川省における果樹のウイルス病の実態について紹介した。(曹明、季道高、閻玉章)。
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