1990 Fiscal Year Annual Research Report
フィリピン稲作の農業機械学及び土譲肥科学的生産阻害要因の解明と対策に関する研究
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02045034
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
古池 壽夫 宮崎大学, 農学部, 教授 (60040804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ARAGON Migeu セントラルルソン大学, 農学部, 教授
MATEO Lun G. セントラルルソン大学, 農学部, 助教授
AGUINALDO Te セントラルルソン大学, 工学部, 助教授
SALAS Cezal セントラルルソン大学, 副学長
長友 由隆 宮崎大学, 農学部, 助教授 (80040856)
高木 浩 宮崎大学, 農学部, 教授 (90094078)
玉井 理 宮崎大学, 農学部, 教授 (80040989)
石川 勝美 宮崎大学, 農学部, 助手 (20117419)
御手洗 正文 宮崎大学, 農学部, 助手 (60094083)
岡田 芳一 宮崎大学, 農学部, 教授 (70040839)
永田 雅輝 宮崎大学, 農学部, 助教授 (80041002)
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Keywords | フィリピン稲作 / 田植作業 / 農業機械 / 作業技術分析 |
Research Abstract |
初年度の今年は、フィリピンの稲作生産に関する調査として田植作業を主に、研究協力大学であるセントラルルソン大学のあるマニラから北へ約150km北上したルソン島の中央部に位置するヌエバ エシム州ムノ-ツ地域で実施した。当地は当国では高い作業をする地区である。調査はビデオで作業状況を撮影し、帰国後ビデオアナライザ-で分析した。調査内容は、苗代、苗取り、苗運搬、田植の作業について分析した。 (1)田植作業は人力及び蓄力(カラバオ)が主で、一連の作業はわが国の人力作業と似ている面もあるが、個々の作業では異なっていた。畔ぬり、苗取り及び植え付けにはフィリピン独自の作業法が見られた。 (2)苗取り及び植え付け姿勢についてビデオから分析して姿勢図を求めた。苗掻き取り姿勢は、中腰の姿勢で両手を使い、苗の土落しは苗を右手で振り上げて右足にたたきつけていた。結束は立ち姿勢で苗の上に置いたワラを使用。植え付け姿勢は、中腰で左手に苗株を持ち右手で植える。 (3)ビデオ画面から分析した作業時間は、苗取りでは1束当りの1サイクルの時間は約14秒前後、植え付けでは1人の植え幅が4株の往復植えであるから、8株で1サイクルとなりその時間は約5〜6秒であった。数人(5ー7人)が横へ並んで、全く同一の動作で田植作業を行うシンクロナイズプランティングでは約4秒ときわめて速い。 (4)1株当りの植え付けラップ時間の分析結果は1サイクル毎に間を作り、リズミカルな作業であった。特にシンクロナイズプランティングは能率的で当国の文化背景が感じられた。1人植えの1株のラッパは約0.7秒、シンクロナイズプランティングでは約0.5秒と速い。わが国の類似デ-タと比較すると、能率的で植え付け技術の高さが伺えた。 (7)使用されていた農業機械はパワ-ティラ-とツ-スハロ-、ディスクプラウ、蓄力プラウ等であった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 古池 壽夫・永田 雅輝・石川 勝美・Domingo,A.L.: "フィリピン ルソン中部の田植作業の一事例" 農作業研究. (1991)
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[Publications] Tamai,Makoto・Domingo,A.L.・Nagatomo,Y.・Takagi,H.: "Nitrogen Release from Some Green Manure Crops of the Philippines under Aerobic and Anaerobic Conditions" 宮崎大学農学部研究報告. 36(2). 289-300 (1990)