1990 Fiscal Year Annual Research Report
島弧における地殻構造の高分解能三次元探査ーストラトテクトニクス理論構築に向けてー
Project/Area Number |
02102001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平 朝彦 東京大学, 海洋研究所, 教授 (50112272)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤岡 換太郎 東京大学, 海洋研究所, 助手 (20107452)
徳山 英一 東京大学, 海洋研究所, 助手 (10107451)
末広 潔 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (20133928)
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Keywords | プレ-ト沈み込み帯 / 島弧ー海溝系 / 地殻構造 / 反射人工地震波探査 / 海底イメ-ジングソナ- / 海底地震計 / 三次元地質ダイヤグラム / 海底音響地質画像 |
Research Abstract |
研究計画調書に則り次の三項目で本年度の研究は実施された。 (1)予備調査 (2)デ-タ処理システムの確立 (3)海底地震計の試作 以下に各項目の内容を示す。 (1)白鳳丸KH90ー1次航海で八丈島周辺海域において反射人工地震探査と海底イメ-ジングソナ-およびマルチ・ナロ-ビ-ム測深器による地質・地形探査を行った。反射人工地震探査には24チャンネルのストリ-マ-ケ-ブル、また人工音源として五連のウォ-タ-ガンを用いて島弧・海溝系の高解像の断面図を得ることが出来た。この方法により平成四年度には本調査を実施し、表層3〜5kmの精密地質構造断面を得る目安がついた。地質・地形探査では海底イメ-ジングソナ-とマルチ・ナロ-ビ-ム測深器による表面地形地質の精密マッピングが行われた。さらに海底の音響的反射強度から底質を判断する実験が行なわれ、当初の成果が得られた。 (2)反射人工地震探査および地形地質探査で得られた大容量の調査デ-タについて、演質処理を行う、ミニス-パ-コンピュ-タ-を組み込んだ処理システムを確立した。このシステムにより高解像の地質構成断面図および海底音響画像を作成することが出来る。さらにシステムは三次元グラフィックの機能も有していることから、地形・地質・地下構造の三種類のデ-タを有機的に結合し、三次元地質ダイヤグラムを作成することが出来る。 (3)試作された海底地震計はディジタルで地震波を収録するものであり、その容量が1GBと極めて大きいものである。陸上試験では当初の性能が確認されたことから、平成四年度に予定される本調査では実用の目安がついた。
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[Publications] 徳山 英一,他: "IZANAGI海底画像ソナ-システムの原理とその実例" 写真測量とリモ-トセンシング. 29. 76-83 (1990)
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[Publications] 徳山 英一,他: "広域測深型サイド・ルッキング・ソ-ナによる海底探査ーIZANAGIを例としてー" 日本音響学会誌. 47. 57-62 (1991)
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[Publications] 徳山 英一,他: "IZANAGIによる相模湾・駿河湾の音響画像" 地球(号外). 3. 161-166 (1991)