1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02102001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平 朝彦 東京大学, 海洋研究所, 教授 (50112272)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳山 英一 東京大学, 海洋研究所, 助手 (10107451)
末広 潔 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (20133928)
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Keywords | 島弧 / 地殻構造 / リフト / 火山フロント / 正断層 / 割れ目噴火 / 反射地震波探査 / サイドスキャンソナ- |
Research Abstract |
これまでに、90年には24チャンネル反射法探査を32°47'N沿いに500km以上にわたって実施し、91年夏にはサイドスキャンソナ-(IZANAGI)およびシングルチャンネル反射法探査を伊豆・小笠原海嶺において実施した。1991年の調査ではIZANAGI探査、シングルチャンネル音波探査、3.5kHzサブボトム探査、全磁力及び、3成分地磁気探査が実施された。この探査により新しく取得されたデ-タに基づき、伊豆・小笠原海嶺におけるリフティングに関して以下のような新知見を得た。 1)北緯30〜34°の地域では海嶺のほぼ中央部に幅40〜50kmのリフトが数個のセグメントに分割されながらほぼ南北に連続して分布している。各セグメントの伸張方向は約N20°Wである。リフトは必ずしも火山フロントの背後に位置しているのではなく、いくつかの活火山はリフト内に分布している。このことからわれわれはこのリフト地形をBackーarc Depressionのかわりに、Central Arc Rift Zoneと名付けた。 2)このリフトゾ-ンの中にはきわめて多くの単成火山が見られる。この火山体は直線上に並んでおり、その方位はセグメントの伸張方向とほぼ同じである。 3)Central Arc Rift Zoneに斜行する火山列が発見された。この火山列は東は活火山から始まり、西は海嶺と四国海盆の境界まで連続するものもあれば、東端をCentral Arc Rift Zoneで断ち切られるものもある。この火山列の年代に関しては資料が少ないが、東から西に向かって年代が古くなるように見える。 4)Central Arc Rift Zone中に発達する正断層や単成火山列の方向などからσ_<Hmin>〜N70°E、σ_<Hmin>〜σ_2と考えられる。一方、伊豆半島及びその南方海域ではσ_<Hmin>〜N60〜70°E、σ_<Hmin>=σ_1である。この広域応力場の境界は御蔵海盆の北縁と考えられる。 このような解釈は、精密高密度な音響ー地震学的デ-タの集積をまって可能になるものであり、われわれの次のステップはこれと深部構造とのつながりを探ることである。 以上の成果の予報については、アメリカ地球物理学総会で3編の論文として発表を行った。
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[Publications] H.Tokuyama,K.Suyehiro,A.Taira,et al.: "Morphology and structure of Northern Izu-Bonin Arc-Trench system as revealed by IZANAGI Seafloor Sidescan Image" EOS,supplement,TRANSACTIONS,AMERICAN GEOPHYSICAL UNION. 72. 247-247 (1991)
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[Publications] K.Suyehiro,H.Tokuyama,A.Taira,et al.: "Structure of Northern Izu-Bonin Arc-Trench system investigated by multichannel and single channel seismic reflection profiling" EOS,supplement,TRANSACTIONS,AMERICAN GEOPHYSICAL UNION. 72. 247-247 (1991)
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[Publications] H.Tokuyama,K.Suyehiro,A.Taira,et al.: "Sea Beam investigations of a backarc rift system:Izu-Bonin Arc" EOS,supplement,TRANSACTIONS,AMERICAN GEOPHYSICAL UNION. 72. 244-244 (1991)