1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02202125
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
末石 冨太郎 大阪大学, 工学部, 教授 (00025834)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 稔 大阪大学, 工学部, 教授 (30029269)
田中 勝 国立公衆衛生院, 衛生工学部, 室長 (50106225)
藤田 賢二 東京大学, 工学部, 教授 (40107529)
松尾 友矩 東京大学, 工学部, 教授 (80010784)
丹保 憲仁 北海道大学, 工学部, 教授 (80001147)
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Keywords | 社会基盤システム / 物質代謝 / 熱環境 / 環境影響評価 / 資源リサイクル / 排水再利用 / 環境経済 / 生態的都市 |
Research Abstract |
今年度は研究分担者を3グル-プに編成してそれぞれ以下のような研究成果を得た。 1.垂直的影響グル-プでは、下水処理水を地下還元する統一モデルを作成するため、地盤沈下、地下水ポテンシャル、揚水帯水層と還元帯水層の関係、還元水質の制御・処理・監視、熱影響の回避と熱負荷の軽減策のためのデ-タ収集フレ-ムを設定し、その収集に着手した(丹保)。一方、都市物質代謝系基盤システムにおけるエネルギ代謝の位置づけを考察するため、課題の整理、廃熱デ-タの要件整理およびその収集を実施した(水野)。 2.水平的影響グル-プでは、規模および計画方式の異なる2つの下水再利用システムについて、その安定性を検討し、そのうちの1つの時間調整問題について日変動、月間変動の分析を行った(松尾)。また、廃棄物の洋上処理・処分計画について、基本的計画要因の関連を検討し、その構想の妥当性を検証すると共に、環境影響評価上重要な焼却飛灰からの重金属溶出問題について、接触水量・接触時間を指標として分析した(藤田)。 3.物質代謝システム統合モデルグル-プでは、人口10万人以上の日本および世界の都市3000に関するデ-タベ-スを作成し、各因子間の関係を考察した(松岡)。また、廃棄物発生・処理・処分のフロ-解析に対して、Product lifecycle assessmentの概念を加えるため、発生廃棄物の資源・エネルギ比なる新指標の提案とデ-タベ-ス化の作業に着手した(田中)。更に、地域的な水文量収支に目的別フロ-を弁別して表示する水量収支図を東京圏について作成した(江藤)。同グル-プではまた、廃棄物処理システムに関して、発生から処理・輸送に至るプロセスにおける社会・経済的評価の適用について考察を行う(植田)とともに、リサイクル市民工房を拠点とし、廃棄物の静脈流通系形成へ市民レベルから関与することについての基礎的評価を実施した(末石)。
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Research Products
(11 results)
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[Publications] 末石 冨太郎: "リスク管理における公共的意志決定の必要性" システム/制御/情報. 34. 549-551 (1990)
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[Publications] 末石 冨太郎: "顔のみえるリサイクル社会の構築" 廃棄物学会誌. 2. 2-8 (1991)
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[Publications] 末石 冨太郎: "都市問題の動向とその環境論的対応" 環境情報科学. 19. 14-20 (1990)
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[Publications] 瀧口 博明: "下水処理水の再利用のための臭気物質の分析と同定" 衛生工学研究論文集. 27. 165-173 (1991)
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[Publications] 花嶋 温子: "環境試料の超長期保存構想について" 環境システム研究. 18. 198-203 (1990)
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[Publications] 植田 和弘: "ス-パ-ファンドの中間決算書ーCERCLAからSARAへー" 公害研究. 19. 14-20 (1990)
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[Publications] 植田 和弘: "ごみ減量化と経済的手段" 都市清掃. 43. 15-20 (1990)
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[Publications] 植田 和弘: "廃棄物処理料金をめぐって" 統計. 41. 27-34 (1990)
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[Publications] 植田 和弘: "ECの有害廃棄物問題" 公害研究. 20. 57-63 (1991)
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[Publications] 末石 冨太郎: "都市にいつまで住めるか" 読売新聞社, 230 (1990)
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[Publications] 大来 佐武郎: "地球環境と経済" 中央法規, 341 (1990)