1990 Fiscal Year Annual Research Report
トランスジェニックマウスの遺伝的モニタリングシステムの確立
Project/Area Number |
02206205
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Research Institution | Central Institute for Experimental Animals |
Principal Investigator |
加藤 秀樹 (財)実験動物中央研究所, 遺伝研究室, 室長 (30142053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若菜 茂晴 (財)実験動物中央研究所, 遺伝研究室, 研究員 (90192434)
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Keywords | トランスジェニック / マッピング / 標識遺伝子 / in situ ハイブリダイゼ-ション |
Research Abstract |
本研究の目的は、第一に導入遺伝子DNAの経世代的安定性を確認する方法としてのモニタリングシステムを確立し、第二に、導入遺伝子DNAの経世代的安定性に関連する基礎的研究を行うことである。本年度の研究計画に沿って研究を進め、以下の成果を収めた。 (1)トランスジェニックマウスの導入 ヒトポリオヴィ-ルスレセプタ-を導入したトランスジェニックマウスを東京都臨床医学総合研究所から導入した。また,導入したトランスジェニックマウスの培養脾臓細胞から,次のin situ hybridizationのため染色体標本を作製した。 (2)in situ hybridization法の導入 遺伝子DNAを直接染色体に位置づけるための方法としてのin situ hybridization法を導入した。本法の最も重要な基礎的研究は染色体標本作製とバンディング技術であるが、本年度その技術を確立した。次に検出技術に関する基礎的研究を行った。検出はFITCを蛍光顕微鏡で検出することとし,リボソ-ムDNAをプロ-ブとして用いて検出技術の安定化の研究を行った。 (3)PCR法によるDNAタイピング Loveら(N.A.R.,1990,14:4123)は,延べ50種類のDNA標識遺伝子を検出する100種類の合成DNAオリゴマ-について報告した。我々はこれらの中から16種類のDNA標識遺伝子を選び,それらに対するオリゴマ-を合成して検出を試みた。その結果,いずれについても既報告の多型が見られた。現在,SMXAをはじめとするリコンビナント系統を使ってリンケ-ジを確認している。従来の標識遺伝子に加えることにより遺伝子マッピングに有用であると考える。
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