1990 Fiscal Year Annual Research Report
アクチナイド化合物の強磁場におけるド・ハ-ス-ファン・アルフェン効果
Project/Area Number |
02216204
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
木戸 義勇 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (10013541)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 孝 東北大学, 理学部, 助教授 (30004344)
|
Keywords | アクチナイド化合物 / 強磁場 / ハイブリッド・マグネット / ド・ハ-ス-ファン・アルフェン効果 |
Research Abstract |
フェルミ面の研究にはド・ハ-ス-ファン・アルフェン効果の測定が有力な手段であり、これまでにも多くの金属について研究がなされてきたが、アクチナイド化合物を研究するには10T以上の強磁場が必要となる。そこで我々は東北大金研に設置されているハイブリッド・マグネットを用いて、ド・ハ-ス-ファン・アルフェン効果を測定することにした。なお、同効果による磁化の振動成分の抽出には変調法を用いた。変調磁場の大きさはリップルより充分大きな最大0.03Tまでかけられるようにした。また、変調周波数は約1kHzとした。マシンタイムの有効利用を図るため、変調コイル内に検出コイルを四個設置したので、一度の掃引で四つの試料が同時に測定できる。温度は液体ヘリウムを減圧して変化させた。 測定に用いた試料はSmSb、CeSb、PrSb、CeAsおよびYBa_2Cu_3O_7磁場配向試料である。前3者に対して明瞭な振動波形が得られた。SmSbについてはacー帯磁率を計算機でフ-リエ変換して極値断面積を求めたところ、それは以前に得られた値と細かい点まで一致している事が分かった。CeSb、PrSbについては興味深い新事実が明かとなった。YBa_2Cu_3O_7については中心を540Tとするやや幅広いフ-リエ成分が現れた。これは極値断面積で0.052A^<ー2>に相当し、バンド計算と比較するとCuO一次元鎖によるS点のまわりのフェルミ面に対応していることが明らかになった。また、温度変化の実験の解析からキャリアの有効質量は2.1m_〓と求められた。
|
-
[Publications] G.Kido et al.: "de Haasーvan Alphen Measurement in YBa_2Cu_3O_7" Proceedings of 3rd Int.Symp.on Superconductivity. (1991)
-
[Publications] G.Kido et al.: "de Haasーvan Alphen Effect in YBa_2 Cu_3 O_7" Proceedings of 2nd ISSP Int.Symp.on Physics and Chemistry of Oxide Superconductors. (1991)
-
[Publications] T.Suzuki et al.: "de HaasーvanーAlphen Effect in SmSb" Proceedings of 19th Int.Conf.Low.Temp.Phys,Part III. (1991)