1990 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロプロ-ブ・オ-ジェ電子回折法による金属/半導体多層膜の研究
Project/Area Number |
02233201
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
河野 省三 東北大学, 理学部, 助教授 (60133930)
|
Keywords | 多層膜 / 半導体表面 / 電子分光 / オ-ジェ電子回折 / Si(111)表面 / In吸着 |
Research Abstract |
1.下地Si(111)表面の平滑性 本研究では多層膜形成の下地として,Si(111)やSi(001)表面を用いるので,それら表面の平滑性を知ることが重要である。そこで,マイクロプロ-ブ・オ-ジェ電子回折法の一応用である超高真空走査電子顕微鏡(UHVーSEM)により,下地表面のステップを直接観察する以下のような方法を考察した。(1)下地Si(111)表面の清浄化とSi(111)7×7周期のマイクロプロ-ブRHEEDによる確認。(2)下地を約250℃に保ってInを〜0.2原子層蒸着。(3)UHVーSEM観察。これにより下地Si(111)表面のステップが直接検出できることを見いだした。この方法を用いて本研究で用いたSi(111)7×7表面の平滑性を調べた結果,〜3.1A^^°のシングルステップと〜9A^^°のトリプルステップが存在し,平滑な部分の広がりは〜1μm^2程度であることが分かった。 2.In/Si(111)初期界面の構造 In/Siの多層膜形成の前段階として,In/Si(111)初期界面の構造をマイクロプロ-ブ・オ-ジェ電子回折法を用いて調べた。In/Si(111)初期界面としては,√<3>×√<3>ーIn表面と4×1ーIn表面が存在するが,√<3>×√<3>ーIn表面の構造はかなり良く分かっている。一方,4×1ーIn表面の構造はほとんど分かっていない。4×1ーIn表面からのIn MNNオ-ジェ電子のマイクロプロ-ブ・オ-ジェ電子回折パタ-ンを測定し,運動学解析を行うことによって,4×1ーIn表面上のIn原子配列についての情報を得た。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] N.Nakamura,K.Anno and S.Kono: "Structureーanalysis of the Singleーdomain Si(111)4×1ーIn surface by μーprobe Auger electron diffraction and μーprobe reflection nigh energy electron diffraction" Surface Science.
-
[Publications] K.Anno,N.Nokamura and S.Kono: "Study of Surface Electromigration in the In/Si(111) System by the Use of MicroーElectronーBeams" Surface Science.