1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02240217
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Research Institution | Tokyo Institute of Psychiatry |
Principal Investigator |
亀谷 富由樹 (財)東京都精神医学総合研究所, 分子生物部門, 研究員 (70186013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 毅 (財)東京都精神医学総合研究所, 超微形態部門, 所長 (80090405)
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Keywords | アルツハイマ-病 / アミロイド / アミロイドβ / A4タンパク前駆体 / 培養細胞 / β / A4タンパク |
Research Abstract |
アルツハイマ-病(AD),Down症脳中ではアミロイドβタンパクを主成分とするアミロイドが広範囲に沈着することが知られている.しかしこのアミロイドβタンパク前駆体(APP)からアミロイドβタンパクにいたる過程については未だに不明である.われわれはこれまでこのアミロイド形成機序の解明を目的として各種培養細胞におけるAPPについての研究を行なってきた.その中の一つ,Buー17(Human glioma)細胞では蛍光抗体法による反応が細胞膜上に顆粒状に観察され,培養上清および細胞膜分画に含まれるAPPを電気泳動およびimmunoblot法を用いて検索した結果では,Buー17細胞には膜結合型APPが存在すると推定された.そこで本研究ではこのBuー17細胞におけるAPPの解析を行った. 免疫電顕法をもちいて,Buー17細胞の細胞表面膜上に存在するAPPを検討した.APPの細胞外ドメインに対する抗体はBuー17細胞の細胞表面膜を染色したが,C末端(細胞内ドメイン)に対する抗体は反応しなかった.また,Buー17細胞の表面をbiotin化試薬で標識し,その膜分画からAPPを精製した.精製したAPPはbiotin化されており,さらにAPPの各部に対する抗体と反応した.これらのことからBuー17細胞におけるAPPは膜結合型であることが明かとなった.さらにこのAPPはinhibitor insertドメインを持つことも判明した. これらのことから,細胞には分泌型APPあるいは膜結合型APPを持つものがあり,このことは,分泌型および膜結合型APPが組織特異的に分布し,APPのプロセシングが組織特異的に制御されていることを反映していると考えられた.
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[Publications] Kametani F.et al: "Amyloid βーprotein precursor(APP)of cultured cells:secretory and nonーsec^^'retory form of APP" J.Neurol.Sci.97. 43-52 (1990)
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[Publications] Kametani F.et al: "Amyloid β/A4 protein precusor of human glioma cell,Buー17" Neurosci.Lett.
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[Publications] Allsop D.et al: "Alzheimer anyloid β/A4 peptide binding.sites and a possible “APPーsecretase" activity assouated with Rat brain cortical membrane" Brain Res.