1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02242104
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
丸茂 晋吾 名古屋大学, 農学部, 教授 (30023394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷本 静史 佐賀大学, 農学部, 助教授 (20217152)
藤伊 正 筑波大学, 生物学系, 教授 (20011611)
米田 好文 東京大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (10124215)
山縣 弘忠 京都大学, 農学部, 教授 (40026373)
菊池 文雄 筑波大学, 農林学系, 教授 (30161425)
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Keywords | 生殖生長 / 花成ホルモン / ジベレリン結合蛋白質 / 花芽分化 / 感光性遺伝子 / シロイヌナズナ |
Research Abstract |
本研究は、植物の生殖生長に関わる主に2つの分野について研究を行った。第一は、花芽分化に関与するタンパク質、mRNA、花成ホルモンなどに関する研究であり、第二は、生殖生長に関わる遺伝子の研究である。以下に個々の研究成果を述べる。丸茂は、タバコ花梗切片を使用した花芽生物検定法を用い、短日処理したタバコ葉の滲出液より活性物質を精製し、HPLCにおいて単一ピ-クを与えるまでに精製した。藤伊、谷本は、アサガオの茎頂組織培養系を用いて、短日処理したアサガオ子葉中に花芽形成活性物質の存在を認め、物質の精製に着手した。岩村は、アスパラガス実生に花芽誘導活性を有するカ-バメイト化合物が、シキミ酸経路の生合成を促進することを見いだした。酒井と山口(五)は、ジベレリンの結合蛋白を精製しその性質を調べた。菊池は、イネの感光性に関与するSe座と密接に連鎖するアイソザイムをマ-カ-として感光性遺伝子の遺伝解析を行い、山縣は、我国の稲で最も重要な出穂期遺伝子E1、E3について分析を行い座乗染色体を同定した。小野は、短日処理したアサガオ芽生えの頂芽より花芽分化に関係すると思われる遺伝子発現の変化を検出した。米田は、シロイヌナズナの花成遅延変異体の遺伝子解析を行いそのうちの5株が、単一劣性突然変異で、互いに相補性を示しすべて独立の遺伝子変異であることを明らかにした。岡田は、シロイヌナズナの花の器管突然変異体の中で花茎に花芽を全く生じないpinーformed突然変異体が、インド-ル酢酸の輸送能を著しく欠いていることを見いだし、花芽の形成とオ-キシン輸送能との関係を示唆した。山口(淳)は、αーアミラ-ゼの遺伝子の活性化に必要なDNA領域を特定し、これに特異的に結合するタンパク質とジベレリンとの関係について検討した。以上今年度は、現象面より物質、分子レベルにまで研究が進展し認むべき成果をあげたということができる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] M.Hatori,Y.Sakagami and S.Marumo: "The effects of auxin and antiauxin in an in vitro bioassay of flower regulatory activity in leaf exudate from tabaco plants" Physiologia Plantarum. 81. 1-61-6 (1991)
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[Publications] T.Araki and Y.Komeda: "Electrophoretic analysis of florallyーevoked meristems of <Pharbitisnil>___ー Choisy cv.violet" Plant and Cell Physiology. 31. 137-144 (1990)
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[Publications] N.Ishioka and K.Tanimoto: "Flowerーinducing activity of phloem exudate in cultured apieces from <Pharbitis>___ー seedlings" Plant and Cell Physiology. 26. 705-709 (1990)