1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02243113
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Research Institution | Rissho University |
Principal Investigator |
新井 正 立正大学, 文学部, 教授 (10062811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 淳 東京大学, 理学部, 助手 (80165894)
野元 世紀 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (20156235)
相崎 守弘 国立環境研究所, 総合研究官 (20109911)
肥田 登 秋田大学, 教育学部, 教授 (70015832)
砂村 継夫 筑波大学, 地球科学系, 教授 (00011164)
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Keywords | 環境変化 / 河川 / 湖沼 / 地下水 / 海岸 / 上下水道 / 水質 / 水収支 |
Research Abstract |
本研究では近代化にともなう「水域の環境変化」を、(ア)資源利用技術と利用形態の革新、(イ)河川、湖、海岸、地下水における構造物の設置と取水・排水、(ウ)水面、水量、水質などの変化、という過程で考えた。この過程は一方的に進行するのではなく、変化を制限し新しい平衡状態を作り出す法律や条例によりフィ-ドバックする。本計画研究班では、このようなシステムを基礎とし、さらに分析の手段としては水収支を中心とし、方法論を検討しつつ具体的な研究を進めた。本年度は関東地方を中心にし、デ-タの整理を行なった。 1.東京、川崎、横浜の明治以降の河川・水路・海岸の変化を地形図より抽出し、さらに水収支変化の概算を試み、都市化による影響を評価した。GISによる資料の整理・解析は次年度に行なう。 2.人工地表面の水・熱収支に最も関連したパラメタ-として地表面の反射率を選び、衛星デ-タより小地域の反射率を測定する方法を開発した。土地利用変化との対応、熱・水収支の具体的な算定は次年度に行なう。 3.関東地方の降水量の経年変化を調査した。1960年代は多雨で洪水の頻発と対応し、その後は少雨で水利用の拡大と相俟って水不足と対応する。次年度は地域を拡大するとともに、水利施設、水利用との対応も検討する。 4.水道統計を整理し、上水道普及率の変化を地図化した。水道は河川下流の都市から普及してきたが、最近山間部で統計上普及率が高くなったのは過疎化のためである。次年度は下水道に関しても地図化し考察する。 5.霞ヶ浦流域の社会環境と湖の水質、地形、漁業の変化との対応を検討した。成果は環境地図に取りまとめる。 6.九十九里浜海岸の100年間の変化を追跡し、地形変化、海流と港湾・護岸工事との相互関係を明らかにした。次年度は中部日本全域を対象とする。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 新井 正: "Urban hydrology in Tokyo" Geographical Review of Japan(serーB). 63. 88-97 (1990)
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[Publications] 砂村 継夫: "A dynamical approach to waveーbase problem" Transactions,Japanese Geomorphological Union. 11. 41-48 (1990)
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[Publications] 相崎 守弘: "東京湾における無酸素水の形成と書潮" 用水と廃水. 32. 41-45 (1990)
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[Publications] 相崎 守弘: "Relationship between water quality and periphyton biomass in several streams in Japan." Internat.Verein,Limnologie. 23. 1515-1517 (1990)
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[Publications] 肥田 登: "扇状地の地下水管理" 古今書院, 263 (1990)