1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02249108
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
阿草 清滋 名古屋大学, 工学部, 教授 (90026360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂部 俊樹 名古屋大学, 工学部, 助教授 (60111829)
小谷 善行 東京農工大学, 工学部, 助教授 (20111627)
大岩 元 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (20011679)
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Keywords | 仕様デ-タベ-ス / コミュニケ-ション技法 / 形式的仕様 / KJ法 / 仕様直接実行 |
Research Abstract |
より高度なシステムの仕様化にはそれまでの経験を生かす事が重要である。プログラムコ-ドレベルでは再利用の努力が行なわれているものの、それより上工程での再利用は技術者の経験にのみ頼っている。仕様レベルでの再利用のために、仕様の階層的な記述と管理、仕様の類似性の処理、仕様デ-タベ-スの内容の理解支援などが必要とされ、それらの要素技術に関して研究を進めた。 要求仕様の獲得の困難さの一つは利用者と開発者の間のコミュニケ-ションが充分に行なえない事である。利用者の要求している対象システムの目的と効果を的確に把握する事を目的とし、ユ-ザ-主導の対話システムを検討した。獲得された要求仕要はフレ-ム表現された形式的仕様であり、下工程の知的支援システムの構築にも適合したものとなっている。 仕様形成のためにKJ法に基づく計算機支援会議システムをワ-クステ-ション上に構築し、その評価を行った。運用を通して、カ-ドの階層化、会議ログとそのプレイバック、同期分散型のモデル、メモ機能の充実などが重要な機能である事が知れた。 プログラムの検証においてはプログラムとそのプログラムが持つベき性質を記述した仕様、又は表明が用意される事が多い。これに対して、要求仕様の検証は正しさの根拠となる記述が期待できないため、記述者自身が確認するしかない。利用者による確認を考えると、要求仕様の直接実行により、システムの振舞いを示す事が望ましい。このためのシステムの理論的枠組を明らかにするとともに、その実行システムを構築し、その有用性を示した。
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[Publications] 濱口 毅: "代数的仕様の論理型プログラムへの変換" 情報処理学会第42回(平成3年前期)全国大会講演論文集(5). 5. 51-52 (1991)
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[Publications] 馬渕 謙: "自動プログラミング環境におけるソフトウェア理解支援システム" 情報処理学会第42回(平成3年前期)全国大会講演論文集(5). 5. 289-290 (1991)
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[Publications] Hajime Ohiwa: "Idea Processor and the KJ Method." Journal of Information Processing. 13ー1. 44-48 (1990)
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[Publications] N.Takeda: "KJーEditor:A Cardーhandling Tool for Requirements Analysis and Desighn." Proc.of Intl.Ergonomics Assoc.Conf.on Human Factors in Design for Manufacturability and Process Planning. 417-422 (1990)
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[Publications] 野際 豊明: "要求仕様を対話的に獲得するシステム" 情報処理学会第42回(平成3年前期)全国大会講演論文集(5). 5. 181-182 (1991)
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[Publications] 岩田 匡広: "協調作業におけるKJエディタ" 電子情報通信学会技術報告. OS90ー43. (1991)