1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02252206
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
越 光男 東京大学, 工学部, 助教授 (20133085)
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Keywords | 収束爆轟 / 爆風理論 / 高圧状態方程式 / 衝撃波 / 高圧プラズマ / アセチレン酸化 / 発光分光分析 / 質量分析 |
Research Abstract |
対称性が良く、また収束性の良い円筒状収束爆轟を得る為に、従来用いてきた爆轟発生装置の収束部の形状を改造し、アセチレン一酸素系の爆轟について実験を行い、以下の知見を得た。 1)高速イメ-ジコンバ-タカメラを用いて収束爆轟の発光面を高速コマ撮り写真で撮影し(50ns/コマ)、収束の様子を観測すると共に収束点近傍での爆轟速度の加速性を検討した。円筒状収束容器の仕切り円盤にテ-パをつける事により、従来より高い収束性と再現性が得られた。最小収束半径は0.2mm以下であった。また爆轟速度は収束点の極めて近傍で急速に加速されるのが観測されたが、この収束衝撃波の挙動は爆風理論によりほぼ説明される。 2)収束点の発光スペクトルを分光器、イメ-ジ・インテンシファイアフォトダイオ-ドアレイより成る分光システムにより測定し、そのスペクトルの波長分布を求めた。連続スペクトルの上に構造を持った強い輝線が認められ、このうち423nmの長寿命の強い発光線はCa原子共鳴線である事が判明した。連続スペクトルの解析から収束点の温度は7000〜12000K程度である事が結論された。さらに構造を持ったスペクトルの存在は収束点でのイオン種の存在を予測させる。 3)収束点に実現された高温・高圧のプラズマを収束点にもうけたピンホ-ルを通じて真空槽中に噴出させ、飛行時間型質量分析計を用いてプラズマ中に存在する化学種を同定し、イオン種の並進エネルギ-を測定するための装置を試作した。この装置では収束点の再現性が最も重要な課題となるが、(1)で述べた仕切り円盤の改良により解決の見とうしが得られた。真空槽中に二個のイオンプロ-ブを設置し、収束点から噴出される高温プラズマ中のイオンの検出とその並進エネルギ-の測定を実施している。
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Research Products
(1 results)