1990 Fiscal Year Annual Research Report
Fe/Ni人工格子およびFeーNi不規則合金膜の構造と物性
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02254211
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
隅山 兼治 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (70101243)
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Keywords | Ironーnickel alloy / Nonequilibrium phase / eqnilibrium phase / Vapor deposition / Sputtering / Ion cluster beam / Xーray diffraction / Magnotic proporty |
Research Abstract |
FeーNi合金においては、滑在的な非平衡相と平衡相の凝集エネルギ-差が小さく、その構造が作製条件、熱処理に依存して変化し、特に低温の平衡状態図は不確定である。一方、天文学的スケ-ルで時効された隕石中のFeーNi、電子線や中性子照射により多数の格子欠陥を導入し低温拡散を保進させたFeーNi合金などについて研究がなされ、Ll_0,Ll_2タイプの規則相の存在が確認されている。本研究では、種々の気相合成法を用いて、FeーNi合金,Fe/Ni合金多層膜を作成し,規則合金の形成能について検討する。本年度は、DC対向タ-ゲット型スパッタリング装置を用いて作成したFeーNi合金に関して、熱処理過程におけ るX線回析、磁化の変化を測定し、次のような実験結果を得た。 (1)スパッタリングFeーNi合金においては、0ー30at%Ni組成でbcc相が、35ー100at%Ni組成でfcc相が形成され、それらの合金の室温にやけおける磁化は、バルクFeーNi合金の結果とほぼ一致する。 (2)250℃、48時間の熱処理により、35aT%Ni組成の合金は、bccとfccに相分離するが、それより高Fe濃度側ではbcc相、Ni高濃度側ではfcc相が保持されている。 (3)50at%Ni付近の組成の合金の格子定数は、バルク不規則合金の値にほぼ等しく,保磁力も約20eと小さいことから考えて、スパッタリングFeーNi合金においては、Lloタイプの規則相が形成されていないと推測される。磁性材料、精密機能性材料として応用上重要であり、その合金設計の点からも、種々の非平衡相、平衡相の相対的安定性を明らかにする必要がある。したがって、イオンクラスタ-ビ-ム法などを用て作成したFeーNi合金、多層膜に関しても研究を進めて行きたい。 FeーNi合金は、磁性材料、精密機能性材料として応用上重要であり、その合金設計の点からも、種々の非平衡相、平衡相の相対的安定性を明らかにする必要がある。したがって、イオンクラスタ-ビ-ム法などを用て作成したFeーNi合金、多層膜に関しても研究を進めて行きたい。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K.Sumiyama: "Nonequilibrium FeーNi Alloys Produced by Facing Target Type DC Sputtering" to be submitted to Mater.Trans.Japan Inst.Metals.
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[Publications] 隅山 兼治: "気相合成による非平衡相の作成" The Japan Research and Development Center for Metals News, 3 (1990)