1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02299106
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
朽津 耕三 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30011456)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
志田 忠正 京都大学, 理学部, 教授 (60025484)
伊藤 光男 東北大学, 理学部, 教授 (20013469)
小尾 欣一 東京工業大学, 理学部, 教授 (10016090)
蟻川 達男 東京農工大学, 工学部, 教授 (90011543)
広田 栄治 総合研究大学院大学, 副学長 (30011464)
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Keywords | 反応素過程 / エネルギ-移動 / レ-ザ- / 励起分子 / 分子錯体 / クラスタ- / 電子構造 / 凝集系 |
Research Abstract |
重点領域研究(1)「励起分子ダイナミックス」は昭和62年度に始まり,平成元年度まで3年度にわたって計画研究および公募研究を推進し,所期以上の成果を達成した。平成2年度における表記の研究は,本重点領域研究の終結に当たって,(1)研究成果の集積と取りまとめ,(2)学問的批判と評価に基づく研究の将来構想の設立,(3)研究成果の公表,などに関する活動を行うことに目的を置いた。特に総括班および幹事会を中心として緊密な情報交換と討議を重ね,研究報告書の作成および研究会開催の計画立案などを行った。研究報告会は1月18〜19日に東京工業大学において公開で開催し,本重点領域研究参加者中から選ばれた20名の研究成果について発表および討論を行った(参加者約100名)。また「励起分子ダイナミックス・ニュ-ズレタ-」を本年度中に3回発行し,班員間の情報連絡を図った。本重点領域研究に関する最終報告書は,参加者各自が研究成果のうち最も重要と考える内容をそれぞれ英文1〜2ペ-ジに要約したものとし,それに各参加者が本研究の成果として昭和62年度〜平成2年度に学術雑誌に出版した原著論文および総説論文のリストと併せて製本することにより,別記の図書1冊を作成した。この図書を本研究の参加者および評価グル-プ,さらに関連する領域の研究者および研究機関(外国を含む)に発送し,情報伝達および批判の機会を求めた。また,16名の著者による英文総説集の執筆および活動を続けた。この書物は1991年中に完成し,Elsevier社から刊行される予定である。 上記のように,本年度の研究計画は引続き支障なく進捗し,多くの成果を得て本重点領域研究を順調に終結することができた。特に当初の目標どおりに,励起分子の生成と検出に関する実験技術が発展し,その結果きわめて多数の新しい励起化学種と励起状態が発見され,それらの構造と動力学的性質について詳細な知識が獲得された。また,気相と凝縮相あるいは中間相(錯体あるいはクラスタ-)における励起分子の挙動に関する研究が発展し,各課題間で密接な研究交流が実現したことも大きな収穫であった。
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Research Products
(2 results)