1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02301010
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Research Institution | Gakusyuin University |
Principal Investigator |
小林 忠 学習院大学, 文学部, 教授 (60000329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 宏 東京国立博物館, 工芸課, 主任研究官 (30176101)
千野 香織 学習院大学, 文学部, 助教授 (20163727)
冷泉 為人 大手前女子大学, 文学部, 助教授 (70122215)
西 和夫 神奈川大学, 工学部, 教授 (10049687)
武田 恒夫 大手前女子大学, 文学部, 教授 (00000357)
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Keywords | 江戸城 / 障壁画 / 御用絵師 / 狩野派 / 粉本 / 下絵 / 江戸時代 / 狩野清川院 |
Research Abstract |
第3年度は、下記の日程で協議・調査・研究発表の機会を持ち、前年度までの成果を合わせて、本研究の最終的な成果を得た。 1.平成4年12月21日〜12月25日(於山口・広島) ・山口県立美術館所蔵雲谷派絵画資料の調査。 ・広島県立美術館・広島市立中央図書館における予備調査。 ・山口大学影山研究室における打ち合わせ。 2.平成5年3月2日〜3月4日(於広島・岩国・山口・津和野) ・広島市立中央図書館所蔵「浅野家江戸霞が関上屋敷御住居襖其他下絵巻物」6巻を調査。住吉派担当の同下絵から同上屋敷数室の平面を復原することに成功した。 ・広島県立美術館所蔵資料の調査。浅野藩御用絵師の活動実態を絵画資料から探った。 ・岩国徴古館所蔵資料の調査。岩国藩御館の平面図及び残存障壁害とその下絵から、幕末期の地方における大名古館の障壁画の様態を探った。 ・岩国藩主吉川家襲蔵絵画資料を調査。同家と関係深かった雲谷派及び狩野派の中央と地方にわたる絵師の広がりが注目された。 ・津和野藩主菩提寺永明寺の障壁画の調査。同寺書院に保存されている旧藩主居館の襖絵・杉戸絵から、幕末期の地方城郭建築の障壁画の実態をうかがい知り得た。 3.研究代表者及び分担者間の協議及び研究打ち合わせを随時行い、本研究の3年間にわたる成果を集積・整理した。 4.本研究参加者大多数の直接・間接にわたる協力により、別冊の報告書を作成した。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 小林 忠: "「隅田川両岸回巻」の成立と展開" 国華. 1172. (1993)
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[Publications] 武田 恒夫: "狩野探幽筆「月次風俗図」模本について" 大手前女子大学論集. 25. 1-14 (1991)
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[Publications] 西 和夫・小沢 朝江: "寛政度・安政度京都御所の障壁画制作における小下沢について" 日本建築学会大学学術講演梗概集. (1992)
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[Publications] 池田 宏: "狩野晴川院『公用日記』にみる諸相" 東京国立博物館紀要. 28. (1993)
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[Publications] 冷泉 為人: "正法寺の障壁画" 日本美術工芸. 643-645. (1992)
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[Publications] 並木 誠士: "釈迦堂縁起の画面構成についてー狩野元信研究ー" 美学. 169. (1992)
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[Publications] 小林 忠(共著): "日本美術全集第19巻大雅と応挙" 講談社,
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[Publications] 千野 香織・並木 誠士(共著): "日本美術全集第12巻水墨画と中世絵巻" 講談社, 247 (1992)