1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02301059
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Research Institution | Kobe City University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
益岡 隆志 神戸市外国語大学, 外国語学部, 助教授 (60113122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森山 卓郎 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (80182278)
金水 敏 神戸大学, 文学部, 助教授 (70153260)
田窪 行則 神戸大学, 教養部, 助教授 (10154957)
仁田 義雄 大阪大学, 文学部, 助教授 (70093490)
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Keywords | 日本語文法 / 記述文法 / 文法組織 / 記述文法の主要項目 |
Research Abstract |
記述文法書作成のための第一段階は、記述の枠組みを決定することである。そのために、まず、現在のところ最良のモデルを提供するものと思われる、英語を対象とした既存の文法書の内容を検討した。その結果を踏まえて、文法事項の組織的記述を可能にする日本語記述文法書の枠組みの試案を作成した。その骨子は、文論の部門を中心にそれに語論の部門と談話の部門を加えた三部門で構成し、中心となる文論を単文論の部門と複文論の部門に分けるというものである。 次に、記述文法書に記載すべき文法項目にどのようなものがあるかを明らかにするために、主として、外国人向けの日本語教科書・参考書等を対象として調査をおこなった。これによって得られた諸項目が先の枠組みの中にどのようにバランスよく配置できるかを検討し、その試案を作成した。さらに、これらの文法項目の中の一部のものについて、参考文献と用例の収集・整理をおこなった。 次年度では、記述の枠組みをより具体化すると共に、基本となる文法項目に関して、参考文献と用例を収集・整理したいと考えている。また、いくつかの文法項目を選定し、それらの項目に関してパイロット的な記述をおこなう予定である。 なお、研究成果の一部を『研究成果報告書』として冊子の形にまとめた。
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[Publications] 益岡 隆志: "取り立ての焦点" 日本語学. 9. 4-15 (1990)
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[Publications] 益岡 隆志: "モダリティ" 講座 日本語と日本語教育. 12. 71-96 (1990)
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[Publications] 仁田 義雄: "言表態度の要素としての丁寧さ" 日本語学. 10. 65-75 (1991)
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[Publications] 田窪 行則: "対話における聞き手領域の役割について" 認知科学の発展. 3. 67-84 (1990)
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[Publications] 金水 敏: "談話管理理論からみた日本語の指示詞" 認知科学の発展. 3. 85-116 (1990)
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[Publications] 森山 卓郎: "モダリティ・スコ-プ" 日本語学. 9. 83-91 (1990)