1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02301068
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Research Institution | Kansai Gaidai University |
Principal Investigator |
小泉 保 関西外国語大学, 外国語学部, 教授 (40046181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴谷 方良 神戸大学, 文学部, 教授 (60127371)
土田 滋 東京大学, 文学部, 教授 (90014505)
国広 哲弥 神奈川大学, 外国語学部, 教授 (10007502)
松本 克己 筑波大学, 文芸言語学系, 教授 (00019308)
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Keywords | 言語学の用語 |
Research Abstract |
本研究の目的は、この50年間における言語学の目覚ましい進展に伴い、おびただしい数の専門用語が使用され、かつ増加しつつある現状に鑑みて、各用語に内容規定を施し、適正な訳語を決定することにある。 (1) まず、分担者を中心に、役割分担に示された分野における必要な専門用語を選び出す作業を行った。とくに、同一の用語に与えられた多様な訳語を出来る限り収集するように心掛けた。 (2) こうして収集された資料を整理し、各用語の訳語につき、その内容からもっとも適当と思われる訳語を決定するように努力した。このため、分担者は相互に連絡を密にし、資料を交換して検討をするとともに3回にわたり泊りこみで共同協議を行った。 (3) その結果を『言語学用語改訂版(第1次試案)』にまとめることが出来た。内容は、148頁で、5,564項目に及んでいる。この試案はすでに1部を文部省の学術情報課に提出済みである。 (4) しかし、上記の用語集はあくまでも試案であって、さらに検討を加え、用語相互間に柔盾のないように整備することと、未決定の項目を解決することが必要である。 (5) 用語を決定する際の基本線として、特定の言語(例えば、英語)に偏ることなく、諸言語を研究するときに利用される用語を含めるようにした。また、研究者により新用語を多量に造語している場合には、一過性のものを排除し、一般性の高いものを見極めるように注意した。さらに、同一の用語が分野により異なる訳語が与えられているケ-スではその内容について十分な考察を加え、妥当な訳を定めるように努力した。 (6) 最近の日本語教育の発展に応じて、日本文法特有の用語(例えば用言、形容動詞、連用形など)にどのような英語の訳語を付与するかは今後の研究課題とされる。
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