1991 Fiscal Year Annual Research Report
議会制民主主議の変容と政党への国庫補助の比較憲法的研究
Project/Area Number |
02301073
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
森 英樹 名古屋大学, 法学部, 教授 (60022422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
右崎 正博 都留文科大学, 文学部, 教授 (10112492)
森 正 名古屋女子短期大学, 教授 (80071041)
大久保 史郎 立命館大学, 法学部, 教授 (90066720)
大川 睦夫 名古屋大学, 教養部, 教授 (20036669)
小林 武 南山大学, 法学部, 教授 (80103216)
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Keywords | 議会制民主主義 / 政党(制) / 国庫補助 |
Research Abstract |
平成3年度には、第3回、第4回の2回にわたり研究会を開催した。第3回研究会においては、まず、前回第2回研究会に引きつづき、各国(スイス、イギリスおよびドイツ)における政党への国庫補助の現状の報告を行い、また、1990年11月に出された自民党基本要綱を軸にして日本の現状を分析した。さらに、政党国庫補助をめぐる理論分析しとて、前回の研究会までに課題として共通認識された以下の諸問題を検討した。第一に、近代議会制における政党の役割について、議会政治が政党制を必須とする論理をイギリスに即して再検討し、第二に、選挙とメディアについて、つまり政党国庫補助が世界的に登場する背景をなした、マスメディアを利用した選挙に莫大な費用がかかるようになったことの功罪について、民主制論から吟味した。最後に、結社の自由論と政党制について、アメリカの議論を素材に「政党の自由」を人権論から構成する論点を、最近の「団体と個人」問題に触れつつ考察した。 第4回研究会においては、新たな分析視角から引きつづき各国(前回の諸国に加えニュ-ジ-ランド)の現状分析を行い、理論的検討としては、とりわけマスメディアと選挙のテ-マを堀り下げた。 議会制民主主義と選挙・政党制をめぐる従来の理論状況および各国の最近の動向の概観と論的諸課題の摘出をほぼ完了し、最終年度は、予定している日本のおける選挙制度改革と政党への国庫補助導入に対する提言に向けて、さらに議論を深めていく予定である。
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Research Products
(9 results)
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[Publications] 森 英樹: "憲法改悪への執念と「政治改革」" 文化評論. 365. 28-35 (1991)
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[Publications] 田島 泰彦: "イギリスの小選挙区制廃止論" 文化評論. 365. 47-56 (1991)
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[Publications] 右崎 正博: "「選挙とカネ」の間隙衝く政党法" 文化評論. 365. 57-65 (1991)
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[Publications] 森 英樹: "政党への公的助成ー比較法的検討への序論" 法律時報. 64巻2号. 60-65 (1992)
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[Publications] 田島 泰彦: "イギリスにおける政党への公的助成制度ー制度導入をめぐる議論を中心にして" 法律時報. 64巻2号. 66-73 (1992)
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[Publications] 右崎 正博: "アメリカにおける大統領選挙への公費補助制度" 法律時報. 64巻2号. 74-83 (1992)
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[Publications] 小沢 隆一: "フランスにおける政党への国庫補助ーその政治的脈絡" 法律時報. 64巻2号. 93-97 (1992)
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[Publications] 高橋 利安: "イタリアにおける政党への国庫補助の現状" 法律時報. 64巻2号. 98-103 (1992)
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[Publications] 中富 公一: "政党の病理と政党への国庫補助ー政党の公的性格論を手ががりとして" 法律時報. 64巻2号. 104-111 (1992)