1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02302026
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石井 紘 東京大学, 地震研究所, 教授 (30004386)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平原 和朗 京都大学, 防災研究所, 助教授 (40165197)
里村 幹夫 静岡大学, 教養部, 助教授 (50126778)
加藤 照之 東京大学, 地震研究所, 助教授 (80134633)
藤井 陽一郎 茨城大学, 理学部, 教授 (20125800)
笠原 稔 北海道大学, 理学部, 助教授 (40001846)
|
Keywords | GPS / 干渉測位 / 地殻変動 / 歪場 / 宇宙技術 / 精密暦 / 人工衛星 / コロケ-ション |
Research Abstract |
本研究の最終目標はGPS干渉測位法を用いて日本列島の地殻歪場を解明することにあるが,今回の研究課題においてはその基礎資料を得ることを目的としている.今年度はその最初の年なので,組織の確立と観測手法の調査などに重点をおきつつ「GPS JAPAN '90」と名付けて全国観測を実施することとした.観測はほぼ実施計画に沿って実施された. 観測期間は1990年10月11〜20日,11月14日〜22日の2回に設定された.当初10月の観測は予備的なものとする予定であったが,関係者の熱意により2回ともほぼ同規模の全国観測体制となった.観測時間は精密暦取得のための衛星追跡局がほぼ24時間の連続観測,その他は7〜13時間の観測となった.観測には全国の21の大学及び10の国立研究機関併せて31機関が参加し,観測点は合計約100点,受信機は合計約85台にのぼった.観測はほぼ予定通り実施され,受信機の不調などによる欠測を含め約8割のデ-タ取得率となった.また,周辺諸国との共同観測も実施され,米国,中国,台湾,韓国がそれぞれの地域において観測を実施した.また,合計13のVLBI,SLR観測点においてコロケ-ション観測が実施された. 得られた資料はそれぞれの機関で交換し,解析に供されるとともに,事務局である東大地震研に「臨時デ-タセンタ-」を設置して全デ-タの集約と情報の流通を図ることとした.2月半ば現在ほぼ9割のデ-タが光磁気ディスクに収められている.現在各機関においてデ-タ解析が精力的に実施されており,4月の学会,5月のGPSシンポジウムにおいて成果が発表される予定である.地殻歪の解明のためには数年にわたる繰り返し観測が必要であり,次年度,次々年度において年1回程度の全国観測を実施する予定である.
|
-
[Publications] Teruyuki Kato: "GPS JAPAN '90" GPS Bulletin. 3. 1-3 (1990)
-
[Publications] 村田 一郎他: "相模湾周辺におけるGPS観測(概論)" 測地学会誌. 36. 23-36 (1990)
-
[Publications] 木股 文昭他: "相模湾GPS合同集中観測(1988,1989)ーTrimble 4000SDによる観測と解析ー" 測地学会誌. 36. 155-167 (1990)