1990 Fiscal Year Annual Research Report
植物細胞の分子配置の動的変換に関する免疫電子顕微鏡的アプロ-チ
Project/Area Number |
02304007
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
黒岩 常祥 東京大学, 理学部, 教授 (50033353)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 輝三 筑波大学, 生物科学系, 教授 (90057563)
山口 正視 東京慈恵会, 医学部, 講師 (90147364)
長舩 哲斎 東京医科大学, 医学部, 講師 (70074630)
植田 勝己 奈良女子大学, 理学部, 教授 (00031641)
田中 健治 名古屋大学, 医学部, 教授 (70013315)
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Keywords | 免疫光学・電子顕微鏡法 / 抗DNA抗体 / ピレノイド / 葉緑体DNA / ゴルジ体 / アビジン・ゴ-ルド標識 / 植物形態 |
Research Abstract |
本研究の目的は、免疫光学・電子顕微鏡研究分野もしくは極めてそれに近い分野において活躍している研究者が、微量タンパク質やDNAの局在を認識できる簡便で共通性の高い、より高感度な、免疫光学・コロイド-金電子顕微鏡法を開発し、細胞小器官の形態形成、更に細胞と組織の形態形成の研究に応用し、植物形態の成立を分子配置の視点に立って説明することであった。黒岩は、抗DNA抗体・免疫蛍光抗体法を用いて、同形配偶生物クラミドモナスの接合子内における色素体DNAの挙動を初めて明らかにした。堀は、DAPIと免疫抗体蛍光顕微鏡法を用いて、緑藻類イワズタのピレノイドがLuBiscoの他にDNAを含むことを初めて発見した。長舩は、コロイドー金免疫電子顕微鏡法を用いて、コ-グレナで、細胞質で合成されたLHCPIIタンパク質分子はゴルジ体を経由して葉緑体に運ばれることを明らかにした。植田は、緑藻のペヂアストラムで、細胞骨格分子であるアクチンの抗体による免疫電子顕微鏡法を用いて、原形質膜上に由来すると思われる金粒子の沈着をみた。田中は、二形性酵母キャンジダを高分子タンパク質環境条件下におけるプロテア-ゼの局在を抗プロテア-ゼ抗体による免疫電子顕微鏡法で調べ、それが細胞周縁部の密度の高い果粒に存在することを突き止めた。山口は、免疫電子顕微鏡法を使って、酵母の組換えDNA技術によって作製されたウイルス肝炎抗原が細胞核に局在することを明らかにした。広川は、DNAータンパク質複合体のアビジン・ゴ-ルド標識法を用いてDNA分子端に金粒子が局在することを見いだした。根本は、原色素体タンパク質に対する抗血清を用いて、単離原色素体核の上に蛍光を認めた。 以上のように、免疫光・電子顕微鏡法を種々の観点から検討し、その方法を確立した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kuroiwa,T.,Kuroiwa,H.,Mita,T.& M.Fujie: "Fluorescence microscopic study of the formotion of giant mitochondrial nuclci in the young ovules of <Pelargoniam>___ー <zonale>___ー." Protoplasma. 158. 191-194 (1990)
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[Publications] Kuroiwa,T.,Fuje,M.,Mita,T.& H.Kuroiwa: "Application of embedding of samples in Technovit 7100 regin to observations of small amounts of DNA in the cellular organelles associated with cytoplacmic inheritance" Fluores.Tech.(1991)
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[Publications] Kanbe,T.,Hiraoka,Y.,Tanaka,K.& Yanagida,M.: "The transition of cells of bission yerst βーtubulin mutant <nda3ー311>___ー as seen by freezeーsubstitution electron microscopy" J.Cell Sci.96. 275-282 (1990)
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[Publications] Ueda,K.& Y.Goto: "The anaphase movement of chromosomes in <Tradescantia>___ー <reflexa>___ー and <Spirogyra>___ー" Cytologia. 55. 265-271 (1990)
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[Publications] Inouye,I.,Hori,T.& M.Chihara: "Absolute configuration analysis of the flagellar apparatus of <Pteruspermo>___ー <cristatum>___ー(Prasinophyceae)and consideration of its phylogenetic position" J.Phycology. 26. 329-344 (1990)
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[Publications] Kobayashi,H.,Kitabayashi,K.,Matsumoto,K.& Hirokawa,H.: "Primer Protein of bacteriophage M2 exposes the RGD receptorsite upon linking the first deoxynucleotide" Mol.Gen.Genet.(1991)