1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02304059
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
倉林 譲 岡山大学, 医学部, 助教授 (90033373)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前島 一淑 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (70051464)
波岡 茂郎 北海道大学, 獣医学部, 教授 (10002297)
竹内 啓 東京大学, 農学部, 教授 (90011874)
光岡 知足 日本獣医畜産大学, 食品工学科, 教授 (30157549)
小坂 二度見 岡山大学, 医学部, 名誉教授 (00032847)
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Keywords | 実験動物麻酔法 / 実験動物福祉 / 苦痛排除法 / 小実験動物吸入麻酔用電子制御式気化装置 / 中実験動物吸入麻酔用電子制御式気化装置 |
Research Abstract |
本年度においても、動物に対する残虐な仕打ちがマスコミを賑わした年度であった。例えば、矢ガモの問題、ハトの頸部に吹き矢刺入問題、イヌを高層ビル屋上らか投げ捨て問題、罠にかかった動物の安楽死問題 タンカー座礁に起因する重油流出による鳥類の死亡等枚挙に暇が無い これらを見て共通する部分は、いずれも人災であり、安心して生活している動物に対して、急な出来事であり、かつ動物にもそれぞれの貴重な生命を持って生活しているのだという、動物愛護精神の欠落した人間の仕業であると言えよう。犯人が見い出されていないことは、誠に残念なことである。我々のこの研究も動物愛護ならびに福祉の基盤に立って実験研究を進めている。実験動物の麻酔法そのものの確立が曖昧であって、そのスタンダードが無いために、貴重な実験動物を麻酔事故により死亡させることが少なくないので、我々が実験動物福祉の3Rに寄与しようと3年間にわたって、総合研究で実験研究を進めてきた。平成4年度の主なる仕事は、すでに平成2年度、平成3年度に各動物別に実験研究を行ったものちベースにして、更により安全で、より高度な麻酔でできることに焦点を絞った。そのため、初期に計画していたAuclio Visualな教材としてのビデオや普及型簡急麻酔器の作成が十分完成するまでには至ってないものの、各実験動物別の全身麻酔法については、十二分に検討することが出来たため、一応の目安を提示することが可能になったことは、我国実験動物界にとり初めての研究グループであったと思われ、有意義であったと思われる。この研究班をベースとして、今後も実験動物の麻酔班をそのまま維持させ、更に異種職域の研究者らを交えて 立体的な、機能的な、安全な全身麻酔を確立させる予定である。本年度の成果については、倉林や黒澤らが、第40回日本実験動物学会(於仙台・信永会長)に、マウス・ウサギ等の全身麻酔法について発表する。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 倉林 譲: "バイオメディカルリサーチマニュアルはじめに(動物実験に必要な実験動物の麻酔法)" 株式会社養賢堂, 7 (1993)
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[Publications] 倉林 譲: "バイオメディカルリサーチマニュアル実験動物の鎮静" 株式会社養賢堂, 10 (1993)
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[Publications] 倉林 譲: "バイオメディカルリサーチマニュアル実験動物の鎮痛" 株式会社養賢堂, 9 (1993)
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[Publications] 小坂 二度見: "バイオメディカルリサーチマニュアル動物実験に使用できる全身麻酔薬" 株式会社養賢堂, 7 (1993)
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[Publications] 倉林 譲: "バイオメディカルリサーチマニュアル実験動物福祉を考慮した局所麻酔薬" 株式会社養賢堂, 14 (1993)
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[Publications] 小林 嘉代: "バイオメディカルリサーチマニュアルマウスの全身麻酔法" 株式会社養賢堂, 32 (1993)
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[Publications] 田村 弘: "バイオメディカルリサーチマニュアルモルモットの全身麻酔法" 株式会社養賢堂, 33 (1993)
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[Publications] 黒澤 努: "バイオメディカルリサーチマニュアルウサギの全身麻酔法" 株式会社養賢堂, 57 (1993)