1990 Fiscal Year Annual Research Report
鉱山の長大立坑を利用した実スケ-ルの雲物理実験ー雲をつかむ実験ー
Project/Area Number |
02352010
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
若濱 五郎 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (90001643)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖 大幹 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (50221148)
小池 俊雄 長岡技術科学大, 工学部, 助教授 (30178173)
山田 正 北海道大学, 工学部, 助教授 (80111665)
藤吉 康志 名古屋大学水圏科学研究所, 助教授 (40142749)
遠藤 辰雄 北海道大学低温科学研究所, 助教授 (20001844)
|
Keywords | 雲物理実験 / 立坑 |
Research Abstract |
平成2年5月29日に、東京の霞が関ビルで行われた第1回目の研究会では、立坑を使ってどのような研究が可能かという問題提起、準実スケ-ルの雲物理実験の目的(降水形成過程・雲の放射特性・酸性雨の発生機構とその対策・光化学反応等)及び必要性、海外の雲物理実験施設の現状、北海道の上砂川町にある立坑のスライド紹介が行われた。 より広く研究者の実験希望を募るということで、平成2年7月19日に、マジックモンキ-プロジェクトと名付けたシンポジウムを北海道大学学術交流会館で、6省庁、2自治体、10法人・団体からの後援と7企業からの協替を得て開催した。発表は13件で、内容は気象・海洋・雪氷・土木・水文・宇宙・設備(リニアモ-タ-等)と多彩であった。発表と総合討論を通じて、何を実験したいのか、何が可能なのか、そして何から始めるのかが明らかになった。このシンポジウムで発表された論文、及び新たに書き加えられた論文を含めて、180ペ-ジの報告書が作製された。 シンポジウムの翌日には現地立坑見学会を催し、162名が参加した。地元紙に"地底の雨に感嘆"と見学会の様子が紹介された。 平成3年3月5日には、本年度最後の研究会を北海道大学工学部において行った。これまでの経緯を踏まえて、次年度以降の具体的な研究方針を行った。更に、準実スケ-ルの雲物理実験施設が満足すべき設備・仕様(風速・温度・気圧・添加物質・疑似太陽光等が可変出来ること、更に、鉛直1キロメ-トルにわたる立坑内での迅速な測器の移動とリモ-トコントロ-ルが可能)を研究者側から提案し、それに対して施工の専門家が答える形で細部に渡って検討を行った。 次年度以降は、関連学会を通じて国内の研究者に呼掛け、各研究テ-マ別に研究会を組織し、必要設備等を再検討すると同時に、現存の立坑の立坑内の気象条件を可能な限り明らかにする予定である。
|