1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02402039
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大楠 丹 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (70038537)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏木 正 九州大学応用力学研究所, 助教授 (00161026)
経塚 雄策 九州大学総合理工学研究科, 教授 (80177948)
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Keywords | 超高速の耐航性 / 高速双胴船 / 波浪中の流体力 / 双胴間の非定常波 / 振動する水中翼 / 非定常揚力 |
Research Abstract |
本研究の目的は高速で特殊な船型の耐航性能について、全ての物理現象を正しくモデル化した理論計算法の開発と、設計者が安全性や乗り心地を正確に評価するためのコンピュ-タ・プログラムを作ることである。 本年度における成果は次の通りである。 1.エアクッション・タイプ、小水線面積タイプの双胴船の耐航性理論の開発。(前進速度が十分に大きいことを仮定した細長体理論を展開して、)高速時に船体に作用する流体力の合理的な理論計算法、双胴間の非定常波形の推定理論を開発した。この結果は波浪中の運動を抱束した模型船が走る場合と、波浪がない水面上を走る模型船に既知の動揺をあたえた場合についての水槽実験によって検証した。これらの成果は船舶流体力学の国際会議に発表済である。 さらに高速船の波浪中の抵抗増加についても、同一の理論によって研究が進められ、超高速船の国際シンポジウムで発表予定である。 2.水中翼船に用いられる水中翼に作用する非定常流体力の推定法の開発。 任意形状の三次元翼が、動揺しながら前進する際に翼に加わる流体力についてタブレット分布を用いた新しい数値解法を提案し、水槽試験によって検証した。 次に船体と翼の流体力学的干渉について、後流渦は翼からのみ流出すると仮定した近似理論を展開し、実験結果と比較した。その結果、非定常揚力については、従来の理論を改善することができた。 以上のように理論開発を主とした本年度の研究目的は達成されたので次年度では結果を総合したコンピュ-タ・プログラムの開発を実施する。
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Research Products
(1 results)