1990 Fiscal Year Annual Research Report
19世紀から20世紀前半期における物理学の実験機器・装置の発展過程の総合的分析
Project/Area Number |
02402056
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
井原 聰 茨城大学, 教養部, 教授 (70106730)
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Keywords | 科学史 / 物理学史 / 実験学史 / 実験 / 実験装置 / 実験論 / 19世紀 / 20世紀前半 |
Research Abstract |
本研究の初年度にあたる本年度は まず第一に九州大学桑木文庫、大阪の住友文庫をはじめ北海道大学・東北大学・京都大学・名古屋大学など国内に分散する19世紀〜20世紀初頭の資料を収集し整理を行った。 ついで次年度に実施する予定の画像処理関係の機器とソフトの構築に全力をあげ、およそ70%程度進捗した。 さらに当研究室所蔵の世界各地の実験器具・装置類の実写フィルム(約2,000枚)、ビデオ映像(約20本)の整理を実施し、画像処理によるデ-タベ-ス化の準備を整えた。 これに加えてケ-ススタディとして温度計測・光速度計測・電磁気学的実験(抵抗測定・電池・電気分解・通信機器)・初期放射能測定・極低温装置などについての個別的な発展過程をあとづけた。 本研究では以上のように、主に物理学の実験と実験学史に焦点をあてることにあるが、生産技術とのかかわりについてもその連関を論じるのが目的のひとつであった。したがって、とりあえず電磁気学と電気技術に関連して、電気通信技術・電気照明・電力技術関連の資料を収集するとともに、機械工作技術の発展(加工精度・制御とその機構)にも注意をはらって資料を収集し、実験技術とのかかわり方の予備的検討を行った。
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