1992 Fiscal Year Annual Research Report
金属表面特性の表面インピーダンス測定法による解析とその方法
Project/Area Number |
02403014
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
沖 猛雄 名古屋大学, 工学部, 教授 (30023039)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市野 良一 名古屋大学, 工学部, 助手 (70223104)
興戸 正純 名古屋大学, 工学部, 講師 (50126843)
山内 睦文 名古屋大学, 工学部, 教授 (40115647)
長 隆郎 名古屋大学, 工学部, 教授 (50023114)
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Keywords | 表面インピーダンス / 溶融塩中不均化反応 / 炭化物皮膜 |
Research Abstract |
KC1-BaC1_2-NaFよりなる溶融塩中に、析出目的金属とその塩を添加し、その中に金属材料を浸せきする事によって不均化反応をおこさせ、金属材料表面にクロム炭化物、バナジウム炭化物、ジルコニウム炭化物、タンタル炭化物などの炭化物皮膜を生成させた。それらの皮膜について、表面インピーダンス測定、電気化学的測定、機械的測定によって以下のような特性を持っていることがわかった。 1.皮膜は生成温度、生成時間が増加するにつれて皮膜厚さが増加した。 2.ビッカース硬さ試験、および摩耗試験を行った結果、皮膜硬度が高く、耐摩耗性が高いなどの機械的性質の優れたものであった、 3.表面インピーダンス測定、および分極曲線測定を行った結果、電流密度の低下、反応抵抗の増加があり、耐食性の向上した場合がみられたが、皮膜中に母材成分の鉄が多く存在する場合には耐食性が低下することがあった。 4.皮膜と母材の界面は高い密着性を有していた。超音波顕微鏡による皮膜と母材の界面の観察を行った結果、界面は母材中にくさび状に存在しており、このため、良好な密着性が得られたものと考えられる。 5.本実験条件においては、生成皮膜の配向性、モルフォロジーは実験条件による変化がほとんどなく、両者の間には相関関係が得られなかった。
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