1990 Fiscal Year Annual Research Report
菌類細胞における特異タンパクの形成と局在化機構の細胞生物学的解析
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02404005
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田中 健治 名古屋大学, 医学部, 教授 (70013315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紅 朋浩 名古屋大学, 医学部, 助手 (00222513)
本間 道夫 名古屋大学, 医学部, 講師 (50209342)
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Keywords | Candida albicans / プロテア-ゼ / 酵素誘導 / 免疫電子顕微鏡法 |
Research Abstract |
1。Candida albicansの酵母型増殖における細胞外proteinaseの誘導に関する生化学的研究。 C.albicansは、タンパク質を唯一のN源として生育させると,細胞外にproteinase(EPR)を分泌する。しかし,培地にglucoseが存在しないときは誘導されない。また、低分子N源が過剰にあると誘導されない。誘導された細胞中のEPRは、抗EPR抗体によるイムノブロツトで,43KDと45KDの大きさであった。誘導細胞をプロトプラストにして壊し,細胞膜と細胞質成分に分画した所,EPRの43KDと45KDともに,両画分にみいだされ,膜画分をさらに庶糖密度勾配達心に分けると,別々の膜画分に回収された。このことは、45KDは43KDの前駆体である可能性を示した。 2。酵素誘導に伴う酵母細胞の微細構造変化。 誘導条件に移し経時的に採取した細胞について,急速凍結置換法による微細構造の電子顕微鏡観察をおこなった。誘導30分で,原形質膜に近く夛くの電子密度の高い顆粒が出現し,これらは多糖類染色法で染まった。抗proteinase抗体をアフィニティ精製して、免疫電顕法による観察をおこなった所,これらの高電子密度顆粒上に金コロイドの沈着がみられ,EPRの細胞内局在を示すことができた。 3。酵素誘導条件下における細胞の増殖形態について、光学顕微鏡による観察をおこなうための準備をはじめた。すなわち,Zeiss倒立型顕微鏡を購入し,これにニュ-ビコンカメラを備えて画像処理システム(DVS3000)(浜松ホトニクス)を接続して,顕微鏡画像の解析を始める準備をおこなった。
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[Publications] 本間 道夫: "Candida albicansの菌体外プロティナ-ゼ" 細胞. 22. 54-57 (1990)
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[Publications] Homma,M.: "Induction and intracellular location of extracellular proteinase in Candida albicans"