1990 Fiscal Year Annual Research Report
代謝補助およびグラフトの免疫原性の軽減を目的とした選択的移植の基礎と臨床研究
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02404050
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
水戸 廸郎 旭川医科大学, 医学部, 教授 (60000981)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 睦 旭川医科大学, 医学部, 助手 (40226428)
草野 満夫 旭川医科大学, 医学部, 講師 (70091569)
葛西 眞一 旭川医科大学, 医学部, 講師 (40091566)
江端 英隆 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (20091564)
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Keywords | 分離肝細胞 / growth factor / 胎児肝細胞 / 電気穿孔法 / レトロウィルス / 外来遺伝子 / 無アルブミンラット / 異所性肝組織 |
Research Abstract |
(平成2年度までの研究経過) 研究の進展状況: 1.細胞分離;human肝切徐手術による摘出材料(肝硬変)より多刺還流法により、良好な肝細胞を得る方法を確率した。humanすい臓切除材料より、酵素還流によらない冷凍破壊法によるラ氏島の分離に成功した。 2.増殖能;adult rat分離肝細胞を、growth factor添加培養液中にて約3カ月間、初代培養することができた。また、肝機能を高く維持可能な三次元spheroidal aggregate clutureより、培養肝細胞を回収し、生体内へ再び移植可能であることを確認した。 3.増殖;胎児肝細胞の自立的増殖能により、移植片が早期に増殖することを確認した。 4.免疫;CsA,紫外線照射により、ラットmajor histocompatibilityを越えて、移植片が短期間生着することを確認した。 5.遺伝子工学;電気穿孔法、レトロウイルスvectorを用いた方法により、ラット分離肝細胞に、外来遺伝子(bacterial βーgalactosidase gene)を導入し、その発現を確認し、導入最適条件を決定した。外来遺伝子を導入した肝細胞を同系ラット脾臓内に移植し、生体内において、外来遺伝子の発現を確認した。 6.移植肝細胞機能;無アルブミンラットへの同系アルブミン産生肝細胞の脾臓内移植により、宿主血清アルブミン値が上昇することを確認し、脾臓内に生着した異所性肝組織が宿主肝機能を補助できることを確認した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 草野 満夫: "肝再生:脾臓内移植肝細胞の細胞動態ー成熟および胎児肝での検討" 肝の生化学・箱根シンポジウム. (1991)
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[Publications] 草野 満夫: "硬変肝細胞脾臓内自家移植による新たな肝硬変治療法の確立に関する基礎的研究" 臨床成人病. 20. 129-130 (1990)
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[Publications] 草野 満夫: "病態肝切除" 外科治療. 62. 859-862 (1990)
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[Publications] Michio Mito: "Artificial Liver Support" Edited by G.Brunner SpringerーVerlag, (1991)
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[Publications] 水戸 廸郎: "内科学大系" 中山書店, (1991)