1991 Fiscal Year Annual Research Report
創内型骨外固定器の開発および、その力学的,組織学的検討
Project/Area Number |
02404060
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
生田 義和 広島大学, 医学部, 教授 (60034005)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越智 光夫 広島大学, 医学部・附属病院, 講師 (70177244)
村上 恒二 広島大学, 医学部, 助教授 (30116678)
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Keywords | 骨癒合 / プレ-ト / 三点曲げ試験 / 非膜灰骨標本 |
Research Abstract |
動物実験に使用するプレ-ト及びその対照用プレ-トの力学的強度の測定値をもとに以下の動物実験を行った。日本白色家兎を使い、その下腿骨に骨折を作製した後、両プレ-トで固定し以下に述べる方法で評価した。術直後、1カ月、3カ月、6カ月で軟X線撮影した結果,術後1カ月で両プレ-ト群とも仮骨形成が見られ、3カ月では骨癒合が完成している。しかし特に、我々の作製したプレ-トは対照プレ-トに比べ,プレ-ト直下でも元の皮質骨外層に仮骨が形成されていた。6カ月では両群ともやや皮質骨の海綿骨化がみられた。術後3,6カ月で手術した下腿骨を摘出し、プレ-トを抜去した後、その両端をレジン固定して、三点曲げ試験を行った。その結果3カ月群では有意の我々の作製したプレ-ト群の方が剛性が高く良好な骨癒合を示した。6カ月群については有意差は検出されなかった。三点曲げ試験後の標本はレジン部分を切除し、染色、樹脂包理後、非脱灰骨標本を作製し、螢光顕微鏡像及び顕微軟X線写真像より画像解析装置を使用して骨量測定を行った。また別の標本よりアルカリフォスファタ-ゼ染色を行い、骨癒合部におけるアルカリフォスファタ-ゼ活性の違いについて観察した。この結果、酵素活性は明らかな差を認めなかったものの、我々の作製したプレ-ト群ではプレ-ト直下で旺盛な仮骨形成が生じ骨量も多く、プレ-トによる皮質骨の韮薄化,海綿骨化も見られなかった。血管造影像ではプレ-ト直下における仮骨内の血行が豊富に観察され、更にその標本をサフラニシO染色した顕微鏡像では仮骨内の空隙に造影剤が充分に観察され、血行が良好であることが判明した。
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Research Products
(2 results)