Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石澤 孝 信州大学, 教育学部, 助教授 (90193309)
牛山 佳幸 信州大学, 教育学部, 助教授 (60176659)
茂木 秀淳 信州大学, 教育学部, 助教授 (30157838)
斉藤 寛海 信州大学, 教育学部, 教授 (00020628)
小俣 盛男 信州大学, 教育学部, 教授 (50204285)
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Research Abstract |
善光寺門前町に関する総合的研究の初年度においては,まず,現在の長野における善光寺の社会・経済的役割を把握するための実地調査を実施するとともに,善光寺門前町の構造と善光寺信仰の全国的普及の過程を確認するために,関西,南東北,そして南関東方面における新善光寺の現地調査を実施した。あわせて,(1)国際的認識の育成に関するもの,(2)歴史的認識の育成に関するもの,(3)地理的認識の育成に関するもの,(4)人の生きかたについての育成に関するもの,(5)政治・経済・社会的認識の育成に関するもの,の5つの観点から,善光寺信仰に関する文献の収集・分析を行なった。また,門前町の成立と一体不可分にある善光寺参詣路の形成を解明するために,主として中世・近世の紀行文・謡曲や物語を分析した。その結果,京・善光寺間のル-トは,東山道・木曽道(中仙道)よりも北陸道の利用が圧倒的に多いことが確認できたので,参詣路と沿道の善光寺信仰との関係を跡づけるために,越後国(新潟県)内の新善光寺の現地調査と間取りを実施した。 国際化という観点からは,中世のヨ-ロッパおよびイスラ-ム世界における巡礼について,わが国における研究史を追跡し,その概要を理解するとともに,現地を訪れて巡礼の実態を検分した学識者から事情を聴取した。また,善光寺信仰の特質を考察する手がかりを得るため,(1)善光寺信仰の初期の様相,(2)インドの宗教都市における寺院信仰の形成過程の比較,という二点に留意して次の活動を行なった。まず東京、京都の大学図書館を訪問し資料の収集に努め,それと共に,日本インド学仏教学会,「女性と仏教」研究会,日本宗教学会,説話伝承学会例会などに参加してさまざまな研究者から意見・情報を得るよう努力した。
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