1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02451100
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
鈴木 寛 兵庫教育大学, 学校教育学部・附属実技教育研究指導センター, 教授 (10162992)
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Keywords | 音楽科教育 / コンピュ-タ / DTM / 複音分析 / 認知理論 / ファジ-理論 / MIDI信号 / 小・中学校 |
Research Abstract |
1.市販されているDTMソフトの分析と評価 MSーDOSの環境下で稼働するDTMのソフトは主として(1)MIDI楽器の演奏による手入力か、(2)ステップ入力による数値または楽譜入力に分類される。(3)としてアナログ単旋律をMIDI信号に変換して入力するものもあるが、複音に対応するソフトやハ-ドは存在しない。そこで本研究では、 (1)どの入力方式が小中学校の音楽科教育に適したものであるかを発達段階や性別に応じて検討した。 (2)複音分析に必要な知的認識過程と情報処理のアルゴリズムとファジ-理論の構築のための認知心理学や音響学の研究を重点的に行った。入力方式に関しては「歌う」「口ずさむ」というアナログ信号をMIDI信号に変換する方式が小学校低学年に適していることが判明し、中学年における読譜指導の一助として、音符入力または鍵盤入力の方法が最適であり、高学年及び中学校ではパ-ト構成が可能なシ-ケンス・ソフトとそのためのステップ入力が教育的に効果を上げることが判明した。 演奏上の様々なパラメ-タの処理は編集機能やコントロ-ラの補助で問題なく処理でき、市販ソフトで十分実用に耐えることが判った。 複音処理はあまりに人間の認知過程や学習過程が複雑なため音楽理論からの研究も必要であり今年度は理論構築だけに終始した。 2.ハ-ドウエァ・システムの調査と開発。 音楽情報はリアルタイムに処理できることが望ましい。画像情報ほどでないにしても膨大なデ-タ量となる。高級機ならば可能なのは言うまでもないが、どの程度の汎用機でも差し支えないかを探る必要があるが、まだ特定するには至っていない。デ-タバンクの機能を含めハ-ドの性能に関わる部分が大きい。
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