1990 Fiscal Year Annual Research Report
歌唱障害児(音痴)の実態、原因、およびその対処・矯正の方法に関する研究
Project/Area Number |
02451107
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
村尾 忠廣 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (40024046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
法岡 淑子 滋賀大学, 教育学部, 講師 (30172828)
池上 知子 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (90191866)
多鹿 秀継 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (30109368)
山根 秀憲 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (40191366)
大西 友信 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (10023988)
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Keywords | 音痴(tone deefness) / 調子外れ(out of tune) / poor pitch singer(貧音高歌唱児) / 音高弁別と歌唱 / mono tone(一本調子) |
Research Abstract |
研究は、先ず歌唱障害児、音痴に関する先行研究を徹底的に検索、検討することから始めた。その結果、音痴に関する学術的な総合調査はイギリスとニュ-ジ-ランドでおこなわれていることが明らかになった。とりわけイギリスにおけるG.ウェルヒ教授(フレ-ベル大学)の一連の研究は大いに注目すべき内容であった。そこで、我々は研究計画を一部練り直し、ウェルヒ教授の協力を得ながら国際的な比較研究が可能となるような手続きをとることにした。具体的には、音痴、歌唱障害児に関するアンケ-ト調査の質問項目、調査方法、対象をイギリスと日本で統一したことである。予備調査は、平成二年十月におこない、十一月からは本調査を実施した。 そうしたアンケ-ト調査と並行して他方では、音痴の実態を実験的に検査し、矯正するための方法の研究もウェルヒ教授やD.ホワ-ド教授(ロンドン大学)の協力を得ながら進行させた。ホワ-ド教授は、歌唱力をコンピュ-タで評価し、改善させるプログラムSINGADを開発しているが、これは日本の児童が伝統音楽を歌う場合にはさまざまな制約があって適用できない。そこでホワ-ド教授と協議しながら、日本で実験できるような機械、プログラムの作成を進めている。次年度は、このコンピュ-タによる実験調査、矯正プログラムの実施を予定しており、そのためにアンケ-ト調査の分析によって得られたデ-タをもとに、目下、実験協力を各学校、個人に依頼している段階である。
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