1990 Fiscal Year Annual Research Report
Cygnus Xー3からのEeV(10^<18>eV)中性粒子の研究
Project/Area Number |
02452021
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
手嶋 政廣 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (40197778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林田 直明 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (50114616)
永野 元彦 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (00013384)
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Keywords | 宇宙線 / ガンマ線 / 空気シャワ- / 中性子 / 高エネルギ-天文学 / 宇宙線源 |
Research Abstract |
点源からの中性粒子の研究を行なうには、装置の角度分解能とデ-タの統計量が重要である。宇宙線の到来方向は各シンチレ-ション検出器にシャワ-粒子が入射した時間から決定されるので、角度分解能を向上するには、検出器からの信号の伝播時間をより精度よく較正することが必要である。本研究ではその伝播時間を光電子増倍管部と光ケ-ブル部との二つの部分に分けてそれぞれ較正することにした。光ケ-ブルの伝播時間測定はパルスを光ケ-ブル中(数km〜10km)を繰り返し往復させることにより、1nsec以下の精度で測定することができた。この測定はデ-タ収集の切れ目に定期的に(ほぼ毎日)行なわれるように自動化し、光ケ-ブル伝播時間の温度特性が5×10^<ー5>℃^<ー1>以下であることもわかった。また、光電子増倍管部の時間較正システムも完成し、立上り時間の波高依存性及び伝播時間の測定を行なっている。またデ-タの統計量を増やすため、エネルギ-しきい値を可能な限り下げ、現在〜0.1Hzでデ-タ収集を行なっている(ほとんどの事象がchance coincidenceによるノイズであり、この内〜1/30が空気シャワ-現象である)。このデ-タの中から本当の空気シャワ-を見いだす解析方法も確立した。これらのことによりエネルギ-しきい値を従来の〜1/3にし、観測されるデ-タの統計量を10倍にした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] M.Teshima: "Neutral Particles from Cygnus Xー3 above 5×10^<17>eV" Phys.Rev.Lett.64. 1628-1631 (1990)
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[Publications] M.Teshima: "A Search for Neutral Particles From Cygnus Xー3 in the Energy Range above 10^<17>eV" Proc.21st ICRC(Adelaide). 2. 71-74 (1990)
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[Publications] S.Yoshida: "Propagation of the Highest Cosmic Rays I" Proc.21st ICRC(Adelaide). 3. 165-168 (1990)
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[Publications] S.Yoshida: "Propagation of the Highest Cosmic Rays II" Proc.21st ICRC(Adelaide). 2. 403-406 (1990)
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[Publications] Y.Matsubara: "Arrival Direction of Cosmic Rays in the Energy Region between 10^<18>eV and 10^<19.5>eV" Proc.21st ICRC(Adelaide). 3. 403-406 (1990)
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[Publications] S.Kawaguchi: "A New 100km^2 Surface Array at AKENO〔AGASA〕" Proc.21st ICRC(Adelaide). 4. 294-297 (1990)