1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02452024
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大隅 秀晃 大阪大学, 理学部, 助手 (70176882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 徳思 東京大学, 原子核研究所, 教授 (80028224)
佐野 弘和 大阪大学, 理学部, 助手 (00205999)
岸本 忠史 大阪大学, 理学部, 助教授 (90134808)
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Keywords | 極低バックグランド / 精密核分光 / グ-クマタ- / WIMP |
Research Abstract |
本年度の研究内容及び成果は次の通りである。 1.極低バックグランド精密核分光用半導体検出器の開発を行った。 (1)検出器材料のU,Th, ^<40>K, ^<60>Co, ^<127>Cs等の含有放射能検査を行ってこれらの含有放射能を0.5pCi/kg以下におさえた。 (2)検出器のモンテカルロシミュレ-ションを行った。 (3)デ-タ取り込み用エレクトロニクス及びソフトウェア-の開発を行った。 (4)検出器の地上実験室(理学部)での基本性能試験を行った。 2.NaI検出器を用いて神岡地下実験室における低エネルギ-領域(数KeV〜数百keV)領域のバックグランド測定を行った。 (1)シ-ルド材や検出器表面に極微量に含まれる ^<210>Pbが低エネルギ-領域のバックグランドとして本研究のエキゾチック素粒子原子核の探索やダ-クマタ-探索に重大な影響を与えることがわかった。 (2)この測定により ^<127>I+ek→ ^<127>I^*+νという電子消滅核変換(電荷非保存崩壊)による励起核 ^<127>I^*からのγ崩壊の存在可能性を調べることにより現在のところ世界でいちばん小さい電荷非保存崩壊の上限値(G^<CNC>_F/G_F)^2<5.9・10^<ー25>を得ることができた。 3.低エネルギ-領域の測定に重大な影響を与える ^<210>Pbの含有放射能の測定用に既存のSi検出器を使用した極低バックグランド測定器を開発した。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] H.Ejri,M.Kawasaki,H.Kinoshita,H.Ohsumi,K.Okada,H.Sano,E.Takasugi: "Limits on Charge Nonconservation Stuside by Nuclear Excitation of ^<127>I" Physical Review C. (1991)