1991 Fiscal Year Annual Research Report
高エネルギ-原子核・原子核衝突実験NA44のデ-タ解析
Project/Area Number |
02452026
|
Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
鷲見 義雄 広島大学, 理学部, 教授 (20029490)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前原 俊信 広島大学, 教育学部, 講師 (50190319)
宮村 修 広島大学, 理学部, 助教授 (80029511)
岩田 洋世 広島大学, 理学部, 助手 (20168579)
阪口 篤志 広島大学, 理学部, 助手 (70205730)
杉立 徹 広島大学, 理学部, 助手 (80144806)
|
Keywords | 高エネルギ-重イオン衝突 / ハンブリ-・ブラウン・ツィス効果 / クォ-ク・グル-オン・プラズマ / 運動量収束型スペクトロメ-タ |
Research Abstract |
1、450GeVの陽子・原子核実験をCERNーSPSを用いて行ない、その生デ-タを磁気テ-プに集積した。 2、これを本学に持ち帰り、詳細なデ-タ解析を行った。とくに粒子識別を正確に実行し、また、統計精度これまでの同種実験に比べ格段に向上させた上で次のことを行った。 (1)終状態における各種ハドロンの1粒子スペクトルを決定した。 (2)パイ中間子およびK中間子について、2粒子相関関数を測定した。 3、とくに、上記(2)の結果からハドロンの発生源の空間的拡がりを求めたところ、方向により異同を示すことがわかったが、最終的数値は現在その詰めを行っている。 4、核子あたり200GeVの硫黄ビ-ムが利用可能となったので、このビ-ムのためのガス・チェレンコフ・カウンタを開発した。そして、このカウンタが時間分解能約30ピコ秒の高性能をもつものであることを示した。 5、硫黄・原子核衝突の実験を行い、その生デ-タを陽子の場合と同様に本学に持ち帰って分析した結果、 (1)K中間子発生源の拡りは、パイ中間子発生源の拡りに比べて、硫黄・原子核衝突の場合も、陽子・原子核衝突の場合と同様、約60%程度である。 (2)陽子・原子核衝突に比べて硫黄・原子核衝突での拡がりは、パイ中間子、K中間子いずれの場合も、約3倍となっている。 6、上記の結果は、全て本年春秋の日本物理学会および、本分野で最も権威ある国際会議「クォ-クマタ-91」において発表されている。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] H.Atherton et al.: "Results from CERN Experiment NA44" Nuclear Physics. (1992)
-
[Publications] T.Abbott et al.,: "Comparison of p+A and Si+Au collisions at 14.6 GeV/c" Physical Review Letters. 66. 1567-1570 (1991)
-
[Publications] T.Sugitate et al.: "Observation of ring imaging Cherenkov photons with an imageーintesifier" Nuclear Instruments and Methods. A307. 265-272 (1991)
-
[Publications] H.Atherton et al.: "Particle interferometry in the NA44 Experiment at CERN" Proc.of the International Symposium on High energy nuclear reactions and quark gluon plasma. World Scientific. 264-269 (1991)
-
[Publications] T.Kobayashi and T.Sugitate: "Test of prototype for highly segmented TOF hodoscope" Nuclear Instruments and Methods. A287. 389-396 (1990)