1990 Fiscal Year Annual Research Report
震源断層に達するボアホ-ルにおける高周波帯域での地震観測
Project/Area Number |
02452054
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
飯尾 能久 京都大学, 防災研究所, 助手 (50159547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 雅孝 京都大学, 防災研究所, 教授 (80027292)
佐藤 春夫 東北大学, 理学部, 助教授 (80225987)
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Keywords | ボアホ-ル / 震源スペクトル / 高周波 / 長野県西部地震 / 地震断層 / 極微小地震 / 地震観測 |
Research Abstract |
1.長野県西部地震の断層面に達するボアホ-ルの孔底に3成分地震計を設置した.高周波帯域まで特性の伸びている観測システムを用いて地震観測を開始し,得られた記録を用いて予備的な解析を行なった. (1)ボアホ-ル型地震計で得られた,極微小地震の波形のP波初動付近を精細に解析し,破壊の開始直後の成長過程が,従来考えられているものよりずっとゆっくりしたものであることを明らかにした. 2.昨年度までに得られた地震波形デ-タのさらに進んだ解析を行なった. (1)ボアホ-ル型地震計設置地点近くで,1986年に行なわれたアレイ観測のデ-タにより,地震モ-メントが10^<14>dyne cmより小さな地震が発生していないことを明らかにした.これは,critical crack lengthの効果であると解釈された. (2)微小地震の震源スペクトルの推定を行い,高周波側のフォ-ルオフの傾きが,従来知られていたものよりずっと小さいことを明らかにした. 3.長野県西部地震の被害調査のデ-タを整理し,本震の断層運動を再調査した. (1)余震域東部の石の飛びのデ-タから,震源近傍の強震動の推定を行ない,最大3.5gという上下方向の加速度が発生したことを明らかにした. (2)余震域東部の地割れの調査から,断層の東端の位置を推定した. 来年度は,ボアホ-ル型地震計の記録が十分畜積されるため,本格的な解析を行なう予定である.
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[Publications] Yoshihisa Iio: "Minimum size of earthquakes and Minimum value of dynamic rupture velocity" Tectonophysics.
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[Publications] 飯尾 能久: "長野県西部地震による木曽御岳ゴルフ場での地変" 地震. 43. (1990)
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[Publications] 飯尾 能久: "地震から微小破壊までのスケ-リング" 地震. 43. (1990)
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[Publications] Yoshihisa Iio: "Seismic source spectrum of microearthquakes" Bulletin of the seismological society of America.
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[Publications] Yoshihisa Iio: "strong ground motion in the source region of the 1984 Western Nagano Prefecture,Japan Earthquake ーinfered from displaced bouldersー" Journal of Physics of the Earth.