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1990 Fiscal Year Annual Research Report

診断モデルを用いた全海洋の物質循環と水塊形成過程の研究

Research Project

Project/Area Number 02452059
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

今里 哲久  京都大学, 理学部, 教授 (40025391)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 淡路 敏之  京都大学, 理学部, 助教授 (40159512)
Keywords診断モデル / 物質循環 / 水塊形成過程 / 全海洋 / オイラ-ラグランジュ法 / 粒子追跡
Research Abstract

LEVITUSの密度,HELERMAN&ROSENSTEINの風のデ-タセットを用いて,診断的に全世界の海洋(北極海,大西洋,インド洋,太平洋,南極海)の表層,深層の流れの平均場を求めた。このモデルの特徴は,インドネシア多島海を通して太平洋とインド洋が連結されていることである。ここを通る輸送量は20Svとなっており,従来のトレ-サ-モデルから予想されている9Svより大きい。太平洋だけを対象とした場合とは,南極周極流やチリ-沖の流動場が若干異なっている。
診断モデルによって計算される流動場がどの程度の誤差を含んでいるのかを検討するために,当初の計画を変更して,診断モデルと同じ海盆を用いて予報モデルによる平均流動場の計算を行った。水平格子間隔は2゚×2゚,鉛直には15層をとり,鉛直拡散係数が一定値の場合(Case-1)と浮力振動数に反比例する場合(Case-2)について計算した。いづれの場合も南極底層水が大西洋の底層を北上するという結果を与えているが,Case-2では,北大西洋深層水の循環セルはより弱く,南極底層水のセルはより強くなり,南極底層水がより強く大西洋の底層を北上する経果となっている。
現在,予報モデルと診断モデルの結果の定量的な比較検討を行っているが,最も大きく違っているのは,予報モデルでは,従来のトレ-サ-解析からの結果とは異なり,大西洋の底層を南極底層水が北上していること,ドレ-ク海峡を通る輸送量が150Svと20Svほど大きくなっていることなどである。
予報モデルという手法自身にも不明確な点が多いので,来年度以降は診断モデルに対して水塊粒子の追跡を行って,水塊形成過程を検討する予定である。

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Published: 1993-08-11   Modified: 2016-04-21  

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