1991 Fiscal Year Annual Research Report
CaOーMgOーAl_2O_3ーSiO_2系の超高圧下での溶融関係の研究
Project/Area Number |
02452069
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Research Institution | Earthquake Research Institute, University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤井 敏嗣 東京大学, 地震研究所, 教授 (00092320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗田 敬 筑波大学, 地球科学系, 助教授 (00111451)
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Keywords | 超高圧実験 / CMAS系 / コマチアイト / マグマ発生 |
Research Abstract |
CaOーMgOーAl2O3ーSiO2系のマントル構成鉱物種と平衡に共存する液の化学組成を超高圧実験により決定した.実験に先立ち,出発試料をX線回折装置,EPMAによってキャラクタリゼ-ションを行ない,結晶化の程度が実験結果に及ぼす影響をしらべ,出発物質としては,一旦ガラス化して均質化したものを高温高圧下で結晶化させたものを使用した.高圧実験は試料室内の温度勾配を抑えたヒ-タを用いて行なった.実験の結果,マントル構成鉱物種と平衡に共存する液のCa/Al比は,Alに富む相がスピネルである場合にはほぼ1であるが,ガ-ネットが安定な領域では圧力の増加とともに増加することが判明した.このことは,Ca/Al比がほぼ1に近い地球始源物質の溶融によっても,高圧下ではア-キアンのコマチアイトのようなCa/Al比が高いマグマを生成できることを意味する.10GPa付近の高圧下までは液はCaにとむ輝石とCaに乏しい輝石と共存できるが,さらに高圧下では輝石の固溶範囲が広がり,単一の輝石のみしか安定でなくなるため,液組成は一義的には決まっていない. さらに,天然系との比較を行なうため,玄武岩システムでの高圧実験も行ない,液と共存鉱物との主成分元素の分配を調べた.10GPa以上の高圧下ではガ-ネットの組成が圧力増加につれて変化するが,共存する液との主成分元素の分配は大きく変化しない.しかし,Naのような微量元素については圧力増加に伴う分配係数の変化が大きく,天然系でのマグマ発生の問題を議論するためにはCaOーMgOーAl2O3ーSiO2系にくわえて,Naを含む系での高圧実験が重要であることが判明した.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Fujii,T.,Yasuda,A.and Kurita,K.: "Compositions of incipient melt in the system,CaOーMgOーAl_2O_3ーSiO_2,at ultraーhigh pressure" E.P.S.L.
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[Publications] Yasuda,A.,Fujii,T.and Kurita,K.: "A fate of subducted oceanic crust:(I)Implications for the genesis of continental flood basalts." P.E.P.I.