1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02452104
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
吉田 嘉太郎 千葉大学, 工学部, 教授 (80174960)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 武弘 千葉大学, 工学部, 助教授 (30009691)
斎藤 義夫 千葉大学, 工学部, 教授 (00108218)
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Keywords | 無欠陥加工 / ダイヤモンド研削 / YAGレ-ザ加工 / 曲げ破壊強度 / 残留応力 / 硬脆材料 / セラミックス |
Research Abstract |
難削材料(硬脆材料)を有効に利用するためには、硬脆材料の無欠陥加工の開発がその鍵となる。硬脆材料として、ここではセラミックスを取りあげるが、硬脆材料の無欠陥成形加工には、使われる材料及びそれに対する適切な加工条件の選定が重要である。この論文では、硬脆材料(セラミックス)の加工によく利用されるダイヤモンド研削及び成形加工に利用できYAGレ-ザ加工を用いた場合の無欠陥加工の可能性を取り扱う。又、無欠陥加工の評価には、加工された材料の曲げ破壊強度、加工表面の観察及び加工表面層の残留応力を用いている。 セラミックスの研削実験の結果より、研削面には3種類の異なる表面が形成され、それぞれの表面についての知見が得られた。その結果、研削されたセラミックスの曲げ破壊強度は、特に研削面より以下の表層の割れに着目する必要があることがわかり、無欠陥研削加工の条件として、低いテ-ブル送り速度、早い研削砥石周速度及び振動特性の良好な研削盤の使用であることがわかった。 今年度は特に、セラミックのレ-ザ加工における無欠陥加工について取り上げると共に、微細な切削及び研削現象について研究した。レ-ザ加工においては、再凝固層及び割れの低減に関する実験を行い、無欠陥レ-ザ加工においては、レ-ザパルス幅、パルス繰り返し数に限界値がある。それは、レ-ザ加工による熱応力が局所の集中しているからであることがわかった。実験されたセラミックスの曲げ破壊強度は、研削された場合より約20%程度の減少であること、残留応力は減少していることから、レ-ザによる無欠陥加工の可能性が確認された。 微細研削現象の解析より、砥粒相互の干渉による応力集中が生じ、割れが材料内部に発生することがわかり、研削実験の結果を裏付けている。この様に、本研究において、セラミックスの無欠陥加工の可能性を明らかにし、最適な加工条件を見いだした。
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[Publications] 由井 明紀: "研削加工条件がセラミックスの強度の及ぼす影響" 日本機械学会論文集(C編). 57. 1743-1748 (1991)
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[Publications] 森田 昇: "窒化珪素セラミックスの無欠陥レ-ザ加工" 日本機械学会論本集(C編). 57. 1749-1754 (1991)
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[Publications] 森田 昇: "共有結合性セラミックスのレ-ザ加工に関する研究 (第2報)" 精密工学会誌. 58. 99-104 (1992)
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[Publications] 呉 東権: "単結晶シリコンの研削加工に関する研究(第1報)" 日本機械学会論文集(C編). 58. 602-606 (1992)