1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02452117
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
谷田 好通 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50013628)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
弓野 崇 東海大学, 工学部, 講師 (70056084)
長島 利夫 東京大学, 工学部, 教授 (70114593)
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Keywords | 呼吸 / 拍動流 / ガス交換 / 分岐管 |
Research Abstract |
呼吸器系におけるガス交換に関して下記の通り実験的・数値解析的研究を行った。 実験:拍動流発生装置(駆動装置:本年購入)及び二次元鼻口モデルを製作し、それらを用いて空気取入口における拍動流をスモ-クワイヤ法二より可視化し、それより一周期の速度分布の変化を調べた。その結果、低拍動数においては準定常的なPoiseulle流れが得られるが、高拍動数においては管路中心部と壁面近傍とが位相差をもって変動するようになり、管中心部でplug流状態になることが確認された。また、開口端のごく近傍を除けば一周期積分した流束は管断面全体にわたって実験精度の範囲内で略0となり、いわゆるStreamingは確認されなかった。流速変動をより詳細に調べるために、熱線流速計(本年度購入)を用いる予定で、現在較正中である。本現象は拍動流であり、また極めて微速であるために、静止空気中で熱線を移動させる較正法を試みている。 数値計算:(1)鼻口における拍動流を差分法により解析している。(2)分岐管における拍動流を有限要素法により解析している。流れ:任意のRe数及び拍動数において、分岐管を通る拍動流の流速分布、流線、渦度等を調べた。その結果、分流の場合あるRe数以上で流れは剥離を伴うが、拍動によって剥離は時間的遅れをもち、その領域の大きさは縮小すること、また渦度は分岐澱み点で最大値をとることなどが明らかにされた。次いで、流れを1周期積分して二次的なStreamingを調べた。その結果、Streamingは拍動数の増加に伴い分岐部附近の狭い領域に限定されるようになること、またその大きさは一次流に比しかなり小さいことなどが明らかになった。拡散:上記の結果を用いて拡散方程式を解き、分岐管における拍動流の拡散を調べている。
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Research Products
(1 results)