1992 Fiscal Year Annual Research Report
電磁超音波法による高温複合材料の熱拡散率と気孔率の研究
Project/Area Number |
02452128
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Research Institution | KEIO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
長島 昭 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (80051514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沢 孝一郎 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (10051674)
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Keywords | 熱物性 / 熱拡散率 / 音速 / 気孔率 / 電磁超音波法 / 高温複合材料 / 同時測定 |
Research Abstract |
平成4年度は本研究の最終年度であり、当初の計画どおり電磁超音波法の高温域(1000℃以上)への適用について研究を行った。具体的な内容を以下に示す。 1. 電磁超音波の発生検出 : 高温域では、試料の大きさを小さくする必要があり、寸法をパラメータとして、室温において原理確認実験を行った。その結果、周波数が0.4MHzで、ピーク値が80Aのパルス電流を用いて、直径が30mmで、厚みが25mmのステンレス鋼について、電磁超音波を検出することに成功した。したがって、この試料寸法で、検出系統を電磁波に対して遮閉できる構造にすることにより、高温域において電磁超音波を検出することができるものと考えられる。 2. 渦電流による加熱 : 1200℃において、直径16mmの円内に10巻きしたタングステンコイルに、周波数が0.6MHzで、ピーク値が22Aのパルス電流を0.8kHzの繰り返し周波数で通電することにより、直径が16mmで、厚みが16mmのC/C複合材料(2次元織り)の試料裏面における温度上昇を確認することに成功した。 3. 音速の測定 : 超音波の検出が十分でないので、高温において音速を測定するには至っていない。しかし、室温において、第1.項の検出波形からステンレス綱の音速(5.7×10^3m/s)を測定することに成功した。 4. 熱拡散率の測定 : 室温から700℃までの温度範囲において、第2.項のC/C複合材料に対して、フーリエ数が1以下となる温度履歴を得ることができ、熱拡散率を求めることに成功した。また、室温において、第1.項のステンレス綱の熱拡散率(4mm^2/s)を測定することができ、同一試料について音速と熱拡散率の両者を測定することに成功した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 松島 栄次: "電磁超音波法による固体材料の熱拡散率と気孔率の研究(第4報:内部発熱分布の検討)" 第13回日本熱物性シンポジウム講演論文集. 249-252 (1992)
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[Publications] 松島 栄次: "Development of a method to measure the thermal diffusivity and the porosity of solid materials by the electro-magnetic ultrasonic technique." Proceedings of the Third Asian Thermophysical Properties Conference. 559-564 (1992)
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[Publications] 松島 栄次: "Measurements of the thermal diffusivity and the ultrasonic velocity of carbon-carbon composite by the electro-magnetic ultrasonic technique." Proceedings of the 13th European Conference on Thermophysical Properties. (1993)