1990 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロロボットの製作プロセスの自動生成に関する研究
Project/Area Number |
02452130
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三浦 宏文 東京大学, 工学部, 教授 (50010682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下山 勲 東京大学, 工学部, 助教授 (60154332)
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Keywords | マイクロロボット / CVD / エッチング / プラニング / 半導体プロセス |
Research Abstract |
ここでいうマイクロロボットとは小さな機械部品と論理回路をもつ微小機械,つまりコンピュ-タを内蔵した1mm程度の微小なロボットのことを云う。現時点で,マイクロロボットはICの製造技術を転用してシリコン・ウェハ上に試作されようとしている。 本研究の目的は,マイクロロボットを作るための,CVD(Chemical Vapor Deposition)やエッチングのようなIC製造プロセスをどのような順序で,どのようなマスキングを行いながら進めてゆけば,所定のものが得られるかを自動的に生成してくれるようなソフトウェアシステムを作り上げることである。現在のところ,我々の研究室で使用可能な半導体プロセスは,CVD,真空蒸気,プラズマ・エッチング,薬品(フッ酸など)を用いるウェット・エッチングである。このような限られた手段をいかに組み合わせて目的を達成するかは,まさにAIの分野のプラニングの題材である。今年度は,どのようなプロセスでどのような加工ができるか(温度,ガス流などの条件を含めて)をデ-タベ-ス化した。プリミティブとみなせるプロセスの組み合わせで,与えられたゴ-ルの構造が達成できるかを判定する理論を構築した。半導体プロセスは優先順序がある,例えば,上の層は下の層よりも後につけなければならない。又,SiO_2,SiをつけるプロセスはAlの許容温度より高温になるプロセスなので,Alは最後につけなければならない。このような順序を考慮して,条件を半方向グラフで表わし,このグラフを適当な書き換え規則の下に変換して行き,一本のグラフが得られれば,プラニングは完了することになる。このシステムには半導体プロセスのシミュレ-タも含まれており,プロセス列とマスクパタ-ンを入力するとでき上る層の断面図を出力するものである。
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[Publications] 平野 敏樹・下山 勲・三浦 宏文: "マイクロロボット製作プロセスの自動生成" ロボティクス・メカトロニクス'90講演会講演論文集(日本機械学会). 900ー30. 381-382 (1990)
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[Publications] 坪田 邦央・下山 勲: "マイクロロボットの概念設計支援ソフトウェアの開発" 日本ロボット学会 第8回学術講演会予稿集. No・2. 495-496 (1990)