1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02452173
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
裴 鐘石 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (20165525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 皓司 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (30005326)
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Keywords | 逆スミス・パ-セル効果 / 回折格子 / CO_2レ-ザ- / レ-ザ-加速器 |
Research Abstract |
平成2年度の当初研究計画では、短波長のサブミリ波レ-ザ-(波長〜70μm)を用いて逆スミス・パ-セル(ISP)効果を観測する予定であったが、その後それまで得られた実験結果と理論との照合を詳細に行うことにより、より短波長の赤外域での実験的観測が可能であるとの結論を得た。そこで本年度は、本研究課題の大きな目標の一つであるCO_2レ-ザ-を用いたISP効果観測の為の理論的、実験的準備を行った。以下に得られた研究結果及び成果を箇条書にて述べる。 1)理論的検討結果:先ず現在まで得られたサブミリ波帯におけるISP効果の実験結果とその理論との照合を詳細に行った。その結果、30kW以上の出力を持つCO_2レ-ザ-(波長〜10μm)を用いることにより、出力信号電子数として1000個/sec程度得られる事が分った。この値は、現在有する電子検出装置を用いて観測可能な値である。 2)EMQスイッチCO_2レ-ザ-の性能改善:駆動用レ-ザ-として新たに開発した高出力、高繰り返しレ-トパルス動作型のQスイッチCO_2レ-ザ-の性能向上を計り、本研究で要求される単一ピ-ク、単一基本横モ-ドで30kWの出力パルスを200ppsの繰り返しレ-トで得た。 3)CO_2レ-ザ-光の導波路系の設計と製作:レ-ザ-出力部から回折格子上までレ-ザ-ビ-ムを導き、格子上でビ-ムウエストとなる光学系をガウスビ-ムの伝搬理論に従い設計し、その製作を終了した。 4)シリコン(Si)製回折格子の設計及び製作:櫛の歯断面形状を持つ回折格子表面上での電磁界解析を基礎に最適溝寸法(ピッチ=5.3μm、溝幅=2.1μm、溝深さ=2.2μm)を決定した。更に、面方位(110)のSi結晶が持つ異方性を利用した化学エッチングによるSi回折格子の試作を行い、その製作が可能である事を明かにした。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] J.bae,H.Shirai,T.Nishida,T.Nozokido,k.Furuya,K.Mizuno: "MEASUREMENTS OF THE INVERSE SMITHーPURCELL EFFECT AT SUBMILLIMETER WAVELENGTHS" in Tech.digest of Int.Electron Devices Meeting,San Francisco. IEDM90-723 (1990)
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[Publications] 近藤 浩史、裴 鐘石,水野 皓司: "サブミリ波レ-ザ-励起用メカニカルチョッパ-式EQスイッチCO_2レ-ザ-" 1990年秋季第51回応用物理学会学術講演会予稿集分冊C. 28a-L-6 (1990)
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[Publications] 裴 鐘石、西田 尚司,近藤 浩史、水野 皓司: "レ-ザ-光を用いた電子加速器の基礎的研究" 1990年第37回応用物理学関係連合講演会予稿集分冊C. 29p-A-16 (1990)